大阪・北新地のクリニックで、26人が犠牲になった放火殺人事件から17日で4年。

事件では、古いビルの構造が被害を拡大させたという側面もありました。対策は進んでいるのでしょうか。

事件現場となったビルは、1970年ごろに建てられ、非常階段が一か所しかなく、逃げ場がなかったことが被害拡大の一因とみられています。

事件を受けて国や自治体は、古いビルが階段や退避スペースなどを作る際の補助金制度を創設。

大阪市北区にある学習塾や企業などが入るビルでは、去年、中央にあたる6階の一部分の賃貸をやめ、防火処理が施された退避スペースを作りました。

火事があってもおよそ30人が1時間程度、安全に過ごすことができます。

【逢阪建物・内島辰夫さん】「テナントさまの一人一人の命が大事なので、できるだけのことをやっていこうと」

しかし、補助金制度の活用事例は、このビルを含めてわずか4件。

テナント用のスペースが減り、収入に影響が出るなどの理由で全く広がっていないのが実情です。

(関西テレビ「newsランナー」 2025年12月17日放送)

関西テレビ
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