日中関係が急速に悪化する一方で、南シナ海では中国とフィリピンが領有権をめぐり対立を深めています。
FNNはフィリピン当局の巡視船に同乗し、緊迫する現場を取材しました。
12月11日、取材班は南シナ海で活動する漁師に物資搬入などの支援に向かう沿岸警備隊の巡視船に同乗しました。
行き先はフィリピンのEEZ(排他的経済水域)内、スプラトリー諸島です。
出発翌日、巡視船は早くも複数の中国海警局の船に囲まれました。
接近したり、進行方向をふさぐなど危険な行為を繰り返す中国船。
漁業が盛んで天然ガスなどの資源が豊富な周辺海域では、フィリピンのEEZ内に中国が海洋進出を強め、衝突が相次いでいます。
この日も、漁師たちの漁船のすぐ近くで中国側の船がにらみをきかせていました。
別のエリアでは実際、フィリピンの漁船が中国船からの放水砲を受け、漁師3人が負傷しました。
中国側は「挑発行為があったので警告して追い払った」と主張しています。