日中関係が悪化する中、ある観光スポットでも様子が一変していました。
雪がちらつき、積もった雪で郵便ポストが埋まる積雪地帯。
そこには「北海道」や「札幌」の文字が。
しかし、ここは北海道ではなく、中国の浙江省にある北海道をイメージした観光スポット。
「札幌の街は北海道のロマンを感じさせます」「自然の美しさに浸りWINTER」などと書かれた看板も並んでいますが、実はこの場所は、定期的に人工雪を降らせ雪国を訪れたように演出された新たな“映えスポット”なんです。
しかし中には、東京・千代田区の「大手町」の文字があったり、北海道の無人駅・あさり駅のホームにある看板も真似られて設置されていますが、よく見ると、隣駅の「おたるちっこう」が「オタチッコ」と書かれているなど、詰めの甘さも見られます。
それでも多くの人が雪国を楽しむ様子をSNSにアップするなど人気を博す中、その様子が一変したのです。
中国SNSでは「以前は“北海道風”だったけど、最近の国際情勢が厳しいから“ソウル風”に変えられた」との声もありました。
日本語の看板が撤去され、代わりに韓国のソウルの地名やハングルの表記が掲げられています。
こうしたデザインの変更について韓国メディアは、「“プチ北海道”と呼ばれる人気スポットは一夜にして韓国語の看板に変わりました。日中関係が緊迫していることを考慮しテーマを変えたとみられています」と指摘。
運営元のSNSによると、“北海道風”の施設をオープンしたのは11月20日で、入場料はドリンク付きで日本円で約1740円。
この場所の設置にかかった費用は29万元。
日本円で約640万円となっていて、「巨額を投じ」「リアルな雰囲気にこだわった」と投稿されていました。
“韓国風”の街へと一変したあとも多くの観光客が詰めかけ人気を博していますが、東京の地名「大手町」の看板はなぜかそのまま残されていました。
FNNが施設を運営する業者に問い合わせると「20日にオープンしたら予想よりもたくさんSNSにアップされて広まったため、その夜に急きょ“韓国風”に変更しました。北海道だったのは1日だけでした」と急ピッチでコンセプトを変更したと明かしたうえで、「日中関係が緊張しているので仕方がないと思っています」と、日中関係が悪化した状況を鑑み仕方ないことだと説明しました。