福岡市でアイドルグループ「HKT48」の運営スタッフを刃物で刺した疑いで男が逮捕された事件で、被害男性が容疑者に「出禁(出入り禁止)になる可能性がある」という趣旨の注意をしたとみられることが16日、新たにわかりました。
容疑者はHKTイベントの常連客で、警察は動機の解明につながる可能性もあるとみて詳しく調べています。
逮捕された糸島市の無職、山口直也容疑者(30)は16日、殺人未遂と銃刀法違反の疑いで身柄を検察に送られました。
中央警察署から送検される際、車の後部中央に座った山口容疑者は金髪風の髪で、報道陣からフラッシュがたかれる中でも顔を隠すことなく正面を見すえていました。
HKTスタッフの男性が襲われたのは福岡市中央区の「みずほPayPayドーム」の1階駐車場のエレベーターホールで、14日午後5時ごろ、男性が山口容疑者に「なんでそこにいるんですか。移動してもらっていいですか」などと伝えると、山口容疑者は突然催涙スプレーを吹きかけ、バッグから包丁を取り出して男性を刺したということです。
この際、男性が山口容疑者に「出禁になる可能性がある」という趣旨の注意をしたとみられることが新たにわかりました。
警察によりますと、襲われた男性はHKTの企画運営全般を担うスタッフで、ファンの身分証を確認するなどセキュリティ業務にも当たっていました。
また、男性が襲われたのはHKTのメンバーがSNS用の“自撮り写真”をよく撮影していた場所で、スタッフ側が管理していたということです。
一方、山口容疑者はHKTのイベントに月5~6回訪れる常連客で、警察は被害男性をスタッフとして認識していた可能性もあるとみています。
警察は犯行に至った動機をさらに詳しく調べることにしています。