12月12日、最大震度4の地震が発生。
8日に発生した地震との関連が懸念される。
今回のような大きな地震で記憶に新しいのが、2018年9月に発生した胆振東部地震だ。
相次ぐ地震による「停電」リスクはあるのか
厚真町で最大震度7を観測し道内の約295万世帯でブラックアウトが発生した。
この大規模な停電は、厚真町にある苫東厚真発電所の停止が引き金だった。

実は今回、12月8日に起きた地震発生後、この苫東厚真発電所の2号機が停止していた。
その後、約5時間後に発電を再開している。
停止した原因については、地震の揺れで2号機のボイラーの中についていた灰が落下し、燃焼状態が不安定になったということだ。
幸い今回は、停電は起きなかった。

さらに、他にも地震による影響は広がっている。
これは「北本連系線」という、本州と道内で電力を融通し合う送電線だ。
送電線は全部で3本ありますが、そのうちの2本の送電線が8日の地震により停止。
現時点で復旧のめどは立っていない。
胆振東部地震が発生した当時、この送電線は全部で2本だった。
その際に2本とも停止したことを受け、その後1本追加し3本になっていたが、そのうちの2本が再び停止してしまったのだ。

北海道電力に聞く“ブラックアウト”の可能性
今後、地震によるブラックアウトが起こる可能性があるのか、北海道電力に話を聞いてみると―
「(連鎖的に発電所が停止した場合、)ブラックアウトが起こる可能性はゼロとは言えない」という回答だった。
ただ、胆振東部地震の経験を踏まえ、北海道電力では、高速で供給バランスを整えるシステムを構築し、ブラックアウトの発生を最大限抑えるよう備えているとのこと。
ブラックアウトの教訓が活かされている現状に、ひとまず安心できそうだ。
