活動開始から10年、2人の部下もできて活動の幅を広げる鹿児島県鹿屋市のPR特命係長「かのやカンパチロウ」の話題です。
課長昇進の噂も持ち上がるカンパチロウの今を取材しました。
頭はカンパチ、首から下は人間というインパクトの大きい見た目で、市民にすっかりおなじみ、鹿屋市PR特命係長のかのやカンパチロウ。
鹿屋市が2023年に市民を中心に行った市政モニターの調査結果では、その知名度はなんと驚異の96・5%!
この日はそんなカンパチロウの活動開始10周年を祝って「カンパチロウフェス」が開かれ、会場はカンパチロウ一色に染められました。
子供
Q.カンパチロウ好き?
「好き!踊るところが好き」
母親
「初期の頃から見ているが、キレが全然変わらなくてカッコいいなと思う」
鹿屋市PR特命係長・かのやカンパチロウ
「10年ひたむきに続けてきたダンスをみんなで踊ることができて、ハッピーでギョざいます」
カンパチロウが活動を開始したのは、今から10年前の2015年のことです。
食卓の魚離れが進む中、「人と魚をつなぎたい」と鹿屋市漁協に上陸しました。
そのとき漁師たちと一緒に踊った「カンパチダンス」は、鹿屋を代表する特産品であるカンパチの消費拡大に一役買いました。
2017年4月からは市役所の職員に転職。
PR特命係長としてコンビニの1日店長を務めたり…
コロナ禍には、元気をなくした鹿屋市内の企業を助けようと、体を張って商品やサービスを紹介し、多くの人にエールを送りました。
電器店のオーナー
「カンパチロウはイキがいいですからね。イキがいいお店にならないとという感じであやかりたい」
また、ライフワークとしているカンパチの消費拡大のために運動会や夏祭りに出向いては子供たちにダンスを通してカンパチの魅力を伝え続け、ステージに立った回数は述べ700回を越えるといいます。
そんな大忙しのカンパチロウに、2025年、2人のかわいい部下ができました。
真面目で熱血、正義感が強くてドジな「カンクロウ」と、明るくおしゃれでSNSが得意な広報担当、「カンナナ」です。
2人とも22歳。
カンパチロウの指導を受けながら、日々成長中です。
カンパチロウの部下・カンクロウ
「係長の背びれ(背中)を追ってこれからも頑張りますギョ」
カンパチロウの部下・カンナナ
「鹿屋の魅力をいっぱい届けますギョ」
3人態勢となった鹿屋市のPR特命係。
上司も期待を寄せています。
鹿屋市 ふるさとPR課・内倉康孝課長
「カンパチロウに追いつけ追い越せという勢いで頑張ってますよ!」
ところでカンパチと言えば、成長によって名前が変わる出世魚でもあります。
実は今週、カンパチロウにも昇進の話が持ち上がりました。
鹿屋市議会・米永あつ子議員
「(カンパチロウは)出世魚をモチーフとしているからこそ、特命係長からの昇進を視野に入れ、次の展開を検討すべきではないでしょうか」
鹿屋市 農林商工部・松矢功一郎商工観光振興監
「カンパチロウは永遠の26歳として、若さあふれるダンスを披露し続けるキャラクター性を持つとともに、長年親しまれてきた『係長』という呼称が地域に定着しており、現時点で課長への昇進を行う予定はございません」
米永議員
「永遠の26歳であるとも役職は進歩していいわけですよ。どうでしょう?」
松矢商工観光振興監
「議会でこういうことを言うのはどうかと思うんですけど、まだ10年ですので、私、課長になるまで二十ウン年かかっておりますので、まだまだ勉強が足りないと存じておりますので、ぜひ皆さんで温かい目で応援していただければと」
課長への昇進は、見送られることに…
少し残念そうに見えましたが、カンパチロウは前向きです。
カンパチロウ
「役職にかかわらずこれからも全力で踊ってまいりますギョ」
3人に2026年の目標を聞きました。
2026年、そして次の10年に向け、3人で力を合わせて頑張ります!