「ツイセキ」です。
養殖のカキが大量に死んでいる問題を受けた国の支援策がどこまで行きわたるのか…その実態を取材しました。
【生産者は】
「これも死んで、これも死んで、これも死んで、これも死んで、これも死んでいますね。ほぼ全滅ですね」
カキの死滅が目立つ広島市の沖合…「異変」に終わりは見えません。
【米田海産・米田礼一郎 社長】
「今年こういうことがあって、また来年もあったりするとカキ業界自体がなくなるんじゃないか。それくらいひどい状況だと思います」
すでに自分で融資を受けている生産者も政府の支援策にある融資を追加で活用したいと考えています。
【米田海産・米田礼一郎 社長】
「(前年比の売り上げは)少なくとも日に何十万円よりももっとかな。少ないと思います。来年のための仕込みはしていかないと来年出荷するものがないわけですから、そのうえでどうなるか、はっきりした原因がこうすればいいという解決策がまだないんですね。どうしたらいいのか分からないですね」
国は、カキ養殖業者に対し、資金繰りの支援として最大600万円。または、年間経営費の半分を上限とする融資制度を設けるほか、加工や流通などの関連業者も支援すると発表。
広島県もおよそ20億円を投じて養殖業者を支援する方針です。
【加工業者 カネウ・村田泰隆 社長】
「政府がいうようにパッケージとして問題を捉えて全体的な流れでどうするか、個々でやっても、もう限界ですから」
県内各地からカキを入荷し、全国のスーパーなどに出荷している加工業者では、入荷量が去年の半分以下にとどまり、年末の繁忙期需要にこたえきれていません。
不安は続くといいます…
【加工業者 カネウ・村田泰隆 社長】
「(影響は)億単位ですね、億単位です。弊社にとっては(売り上げが)半減となると何十億単位です。(今シーズンだけで)10億、15億の単位になるので、中小零細にとっては非常に厳しいですね」
<スタジオ>
【コメンテーター:叡啓大学・早田吉伸教授】
「まだ原因がわかってないので、直近の融資策だけでなく、中長期的に産業としてどう支えていくか対策が必要になってくる」
取材した記者によりますと、カキ業者・関係者のみなさん、当面は経済的な不安が大きいが原因わからない以上、いつまで続くのか、いつまで借り続けるのか、根本的な解決につながるのか、この不安が大きいということです。