消防車の前で立ち込める煙。
東京・港区の高級住宅街、高輪で火災が発生しました。
火災は港区高輪の一等地、付近には警察署や消防署などが近くにある住宅街で起きました。
火災発生の一報が寄せられたのは、12日午前10時20分ごろ。
通行人からの「火が見える」との通報でした。
近隣住民が撮影した火災発生直後の映像で、大量の煙の手前に立っている白い建物は高輪消防署二本榎出張所です。
火元となったのは、この消防署の出張所に隣接する住宅でした。
近隣住民は出火直後の様子について、「ちょっと臭いがした気がする、焦げくさいみたいな。きょう風が強いから怖いですよね」「目の前の消防署の方々が走って出て、怒号が飛び交っていました。『こっちだ!』とか『こっちだ、そっちじゃない!そこ押さえろ!』みたいな」などと話しました。
1933年に建てられた二本榎出張所。
屋上には特徴的な火の見やぐらが立ち、1階には日本初の国産消防車などが保存されています。
建物自体が東京都選定歴史的建造物に選定されているのです。
そんな歴史的な建物の近くで起きた今回の火災。
ポンプ車など26台が出動し、2時間ほどでほぼ消し止められました。
火元の住宅120平方メートルが全焼した他、出張所の車庫の壁などが焼けたということです。
この火事で、92歳の女性が頭や顔にやけどをし搬送されたものの意識はあったということです。
この女性は、火が出た際の状況を「ガスを付けようとしたら火が出た」と話しているといいます。
12日、強風注意報が出されていた東京都心。
乾燥注意報は8日連続で発表されていて、火の元へのさらなる注意が必要です。