敦賀市では、名産の「おぼろ昆布」の生産が最盛期を迎え、作業所では昆布を削る リズミカルな音が心地よく響いています。
「シュッ、シュッ、シュッ」
独特の酢の香り漂うおぼろ昆布の作業所。職人が刃先の曲がった専用の包丁を使い、昆布の表面をそぐように薄く削ると、ふわふわとした帯状の昆布が次々と積み上がっていきます。
「おぼろ昆布」は乾燥させた昆布を醸造酢につけた後、一晩寝かせて柔らかくなった表面を手作業で薄く削って作ります。
薄さは0.05ミリほどで、北前船の交易品だったことから発達した昆布の加工技術は脈々と受け継がれ、ことし3月には国の登録無形民俗文化財にも登録されました。
生産のピークは12月下旬まで続き、主に関西方面へ出荷されるということです。