カキ大量死問題、国が支援策を打ち出しましたが、生産者たちの不安は解消されるのでしょうか。
【広島県漁連・米田輝隆 会長】
「まったく余裕はございません。明日が危ないというのが大多数です。だからどうにか明日にでも支援してもらわないと、どうにもならん年を越せないという人がいっぱいいる」
11日午後、広島市内で県漁連の米田会長と生産者が、厳しい表情で話し合いをしていました。
【似島の生産者は】
「いま何が困っているかと言ったら、資金繰りとか困っているわけですよ。例えば12月に支払いがあって(来年以降のカキ)吊り込みの費用もいる」
県内では、依然として広い範囲でカキの死滅が目立ちます。
【広島県漁連・米田輝隆 会長】
「(県内の生産量は)前年度の40%くらいしか上がらんと思うんですよ。半分は去年の半分はないと思うんで」
今回の支援策に盛り込まれた融資の拡充については…
【堀口海産・堀口照幸会長】
「借りたものは返さないといけなんですよ。今から金を借りて養殖しました。これがまた同じことが起こりました。どうやって返すんですか、僕はそれを心配していますよ」
海の異変に出口が見えない中、継続的な支援が必要だと訴えます。
【県漁連・米田輝隆 会長】
「各省庁も全員が考えていただいたと思っています。評価しています。
ただただ遅いよね、スピード感がないよねというのは常々思っていますね」
≪スタジオ≫
【加藤キャスター】
国の政策パッケージがこちらです。
1) カキ養殖業者の資金繰りに対する支援
2) 加工や流通業者の資金繰りに対する支援
3) 養殖業者の損害や収入の補填
4) 来シーズン以降のカキの生産に必要な資機材の調達支援
5) 雇用の維持に関する支援
※こちらには外国人技能実習生の雇用が困難な場合の新たな受け入れ先の紹介なども含まれています。
さらに、中長期対策として
〇 大量死の原因究明
〇 カキ殻の一時保管場所確保に向けた支援
〇 環境の変化に対応した新たな種苗や養殖方法の開発
なども盛り込まれました。
幅広い省庁が連携し、まさに国をあげた対策が急務となっています。