被爆80年最後の「9の日」の9日、被爆者や市民が核兵器廃絶と平和を願い祈りを捧げました。
長崎市の平和公園では、原爆がさく裂した午前11時2分に合わせ、被爆者や修学旅行生などが長崎の鐘を鳴らしました。
被爆者 三田村 静子 さん
「絶対に戦争をしないように核兵器をつくらないように」「被爆者とともに歩き平和を作っていかなければ」
同じ時刻、長崎原爆資料館でも祈りが捧げられました。
毎月9日に被爆体験を語り継ぐ「永遠の会」が行っている朗読会です。
6歳のとき爆心地から700mで被爆した池田道明さんの体験談を朗読しました。
被爆者 中島 正紀 さん
「若い方々と一緒に核廃絶の運動に力を注いで行かなければきょうは、いつもの「9日を忘れないの日」より聴衆が多かったようなので、それだけ気合が入った」
正午すぎ、平和祈念像の前で行われた「反核9の日座り込み」は516回目を迎えました。
11月、県平和運動センター被爆者連絡協議会の議長に就任した被爆者・川副忠子さんなど約100人が参加し、高市首相の「非核三原則」をめぐる発言を批判しました。
県平和運動センター被爆者連絡協議会 川副 忠子 新議長
「日本が争いを起こすことがないよう私どもが声をあげていかなければならないと思っている」
被爆80年の2025年もあと20日あまり。
2025年最後の「9の日」に、被爆者や市民は、「来年こそ核兵器廃絶を実現する」と誓っていました。