イルミネーションまたたくおまちの夜を祝福と歓喜が彩りました。新郎と新婦が結婚式を挙げたのは街の真ん中の商店街でした。
スポットライトを浴びながら指輪を交換する新郎新婦。ここはチャペルではありません。高知市の中央公園北口、帯屋町商店街の一角です。幸せいっぱいの2人を、親族や友人だけでなく街行く人たちも祝福し、一斉にスマホのレンズを向けていました。
時間をさかのぼること約4時間。設営が進む式場の脇でリハーサルに臨むのは新郎・大西智晴さんと新婦・虹光さんの2人。
スタッフ:
「つめの先がちょっと見えるぐらいが。智晴さんが一歩斜め前を歩くような。ほんならドレス絶対踏まんき」
高校の同級生だった2人は高校2年から交際スタート。それぞれ専門学校を卒業し、智晴さんは調理師として、虹光さんは目元専門の美容師として社会に出ました。2024年8月に入籍を済ませた2人でしたが結婚式は挙げず。虹光さんの母親の勧めでりぼんウェディングが企画する「お街DEウェディング」に応募しました。
街行く人たちの前で結婚式を挙げる「お街DEウェディング」はコロナ禍で途絶えていましたが、ブライダル市場の活性化をはかろうと高知ウエディング協議会などが企画して6年ぶりの開催となりました。
打合せの様子
新婦・虹光さん:「失敗しても大丈夫ですか」
スタッフ:「大丈夫です」
新婦・虹光さん:
「2カ月前に決まった話でそこから2カ月間実感わかなかったんですけど、今ここに来てみんながこうやって色々やってくれてるの見て、本当に私らのためにこんなに協力してくれる人がおるのもめっちゃありがたいし、やっと結婚式できるっていう楽しさとワクワクに駆られています」
午後5時半、いよいよ街角での結婚式が始まります。バージンロードに見立てたアーケードをよさこいの先導で新郎新婦が入場してきます。リハーサルしたはずですが新郎の智晴さん、やっぱりドレスの裾を踏んづけてしまいます。
新婦・虹光さんの母:
「虹光は6番目の子どもになります。おなかにいたときに虹をたくさん見ました。私は妊娠中よく怒っていたので、この子にだけはニコニコ笑ってほしいと思って『虹』の『光』と書いて虹光という名前を付けました」
新婦・虹光さん:
「(お母さんには)これからもずっと部屋の掃除もしてほしいし、家に来たらおいしいごはんを作ってほしい。(お父さんは)これからもずっと健康でタバコもお酒もやめて長生きしてください。本当に本当に大好きです」
客席側からボールを投げたのは新郎・智晴さんの兄「大西あいと」さんです。
高校時代、野球に打ち込んでいた智晴さんにちなんでボールに2人の名前を書き、誓約書にするというユニークなアイデアです。
ここでステージに登場したのは高知市の桑名市長。街のにぎわいに一役買ってくれた2人を歌で祝福です。
♪~長渕剛・しあわせになろうよ~♪
「出会った頃の二人にも一度もどってみよう」
ステージを降りた2人を親類や友人、街行く人たちみんながお祝いします。
新婦・虹光さん
「みんなにこんなに祝ってもらって、めちゃくちゃうれしくて本当に人生で一番の思い出になりました。こんなに楽しくてたくさんの人から祝ってもらえるっていうのは結婚式しかないと思うので絶対にやった方がいいと思います」
コロナ禍を経て6年ぶりに戻ってきたおまちDEウェディング。冷たい夜風が通り抜けるアーケードを感動と喜びのぬくもりで満たしていました。