11月30日までの1週間のインフルエンザの新規患者数は1医療機関当たり61.50人で前の週を21.93ポイント下回りましたが、依然として警報の基準を超えています。
医師は「1カ月以上早い流行のピークだ」と危機感を示しています。

岩手県によりますと、11月30日までの1週間に県内で確認されたインフルエンザの新規患者数は1医療機関当たり61.50人でした。

前の週を21.93ポイント下回り9週ぶりの減少となりましたが、依然として警報の基準「30」を上回っています。

保健所別にみると中部で98.00人、久慈で92.67人、奥州で73.25人など県内10の保健所管内すべてで警報基準を超えました。

盛岡市にある西松園内科クリニックの滝川佐波子院長は、県内のインフルエンザの現状について次のように捉えています。

西松園内科クリニック 滝川佐波子院長
「ことしは11月の初めから流行り始めてしまって、今まさにピークに近いところだと思う。1ヵ月以上早いと思う」

こうした流行の要因の一つが、インフルエンザウイルスのA型の変異株「サブクレードK」です。

滝川院長は、2025シーズンの患者の大部分が「サブクレードK」とみていて、特に若い世代が多いと話します。

西松園内科クリニック 滝川佐波子院長
「過去にインフルエンザに感染して抗体を持つ人は、抵抗力はあると思う。今流行は、小中学生がとても多い。今まで出合ったことのないウイルスということになる」

滝川院長によりますと「サブクレードK」は、変異株のため抗体の働きをすり抜けて感染しやすく、症状は従来のA型インフルエンザとほぼ同じではあるものの、下痢の症状を訴える患者もいるということです。

この上で滝川院長はワクチンも有効な手段の一つだとして接種を呼びかけています。

西松園内科クリニック 滝川佐波子院長
「(ワクチンの)重要な目的が重症化の予防と入院を減らすこと、それにおいては十分に力が発揮できる」

日常を脅かすことになるインフルエンザウイルス。
ワクチン接種を含めた基本的な感染対策が求められます。

※盛岡市保健所管内は盛岡市
※県央保健所管内は八幡平市・滝沢市・雫石町・葛巻町・岩手町・紫波町・矢巾町
※奥州保健所管内は奥州市・金ケ崎町
※中部保健所管内は花巻市・遠野市・北上市・西和賀町
※一関保健所管内は一関市・平泉町
※宮古保健所管内は宮古市・山田町・岩泉町・田野畑村
※釜石保健所管内は釜石市・大槌町
※大船渡保健所管内は大船渡市・陸前高田市・住田町
※久慈保健所管内は久慈市・普代村・野田村・洋野町
※二戸保健所管内は二戸市・軽米町・九戸村・一戸町

岩手めんこいテレビ
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