インフルエンザが異例の流行をみせる中、予防のカギの1つが「加湿器」。湿度を高めるとウイルスの活動を抑えるとして注目されていて、家電量販店では加湿器の売り切れも出ているそう。

「インフルエンザウイルスの生存率」を調べた海外の研究結果を見てみる。

■「温度が7℃」で湿度が20%の乾燥した部屋の中では、インフルエンザウイルスの生存率は63%とかなり高くなるが、湿度を50%まで上げると、ウイルスの生存率は42%まで低下することがわかる。

■「温度22℃」の場合は、湿度20%の乾燥した部屋で、ウイルスは66%が生存していたが、湿度50%では生存率が4.2%まで激減した。

グラフを見ると、部屋の湿度が50%まで上がるとインフルエンザウイルスが生存しずらくなることがわかる。

県内の家電量販店を訪ねてみると、いま加湿器が売れに売れているという。

(ケーズデンキ山形本店・梅宮光徳さん)
「11月に入りインフルエンザが流行り出したころから、加湿器が昨年より2倍近く売れている。中には、売り切れたり、取り寄せ対応になっている物もある」

この店では、例年ならインフルエンザの流行が始まる12月から売れ始める加湿器が、2025年はすでに2024年の2倍近く売れているという。

(ケーズデンキ山形本店梅宮・梅宮光徳さん)
「お客もインフルエンザ対策の加湿で、湿度50~60%をかなり意識している人が多い。問い合わせも増えている、どのような機種が良いかという相談も増えている」

ひと口に加湿器といっても種類はさまざま。
●超音波式…水に非常に細かい振動を加え霧状にする
●スチーム式…水を直接ヒーターで温める
●気化式…水をフィルターに染み込ませて風を当てることで気化させる

中でも、使いやすさの点でおすすめなのが、気化式とヒーターを組み合わせたハイブリッド式だそう。

(ケーズデンキ山形本店・梅宮光徳さん)
「ハイブリッド式は加湿スピードもヒーターを使うことで速く、給水もしやすい。スチーム式の場合、吹き出し口から40℃以上の蒸気が出たりするため、小さい子どもがいると心配。その点、ハイブリッド式は室温同等の蒸気が出るのでおすすめ」

インフルエンザ感染対策のためには、加湿器をどのように使うのが有効なのだろうか。

(ケーズデンキ山形本店・梅宮光徳さん)
「できれば部屋の中心に置いて、高さは30センチ以上にしてほしい。窓際や細かい精密機械の近くは避けてほしい。エアコンの吹き出し口の“流れ”の部分に置いて、部屋全体を加湿するようなイメージで置いてほしい。状況によってはサーキュレーターと併用を」

すぐに加湿器を購入できない場合は、洗濯物の部屋干しで案外湿度が上がる。
何はともあれ、インフルエンザ対策には湿度がカギ。

さくらんぼテレビ
さくらんぼテレビ

山形の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。