健康の秘訣はなんとボディビル!秋田県大館市のトレーニングジムで指導に立つのは、73歳の元ボディビルダーの男性です。自身の経験を生かし、地域の高齢者から子供まで幅広い世代に“筋トレと健康づくり”を伝えています。

体の使い方を丁寧に指導する男性。大館市有浦のトレーニングジム「トレーニングピット」のオーナー・小畑隆彦さん(73)です。

穏やかな表情を見せる小畑さんですが、実は元ボディビルダーです。

進学した大学でボディビル部を紹介され、競技の魅力にのめり込んだ小畑さん。2025年10月には「県ボディビル・フィットネス連盟」の理事長に就任しました。

トレーニングピット・小畑隆彦さん:
「筋肉ってここまでつけることができるのか、すごい競技。ボディビルダーを目の当たりにして、人間はここまで筋肉をつけることができるのかというのが第一印象。人がつくれない以上の筋肉をつけるのがボディビルの魅力」

「ボディビルを広めたい」

小畑さんは2010年に、生まれ育った市内の比内町扇田地区にトレーニングジムを開設しました。ここで小畑さんはあることに気が付きます。

トレーニングピット・小畑隆彦さん:
「実際にジムに集まってきたのは高齢者。健康になりたい、健康でいたい、ずっと健康を維持したいという人たちが圧倒的に多かった。この状況は筋トレを目的とした方向と違うと思い、軌道修正をした」

高齢化率が高い大館市では“市民の健康づくり”が大切だと気付いた小畑さんは、2021年に筋力トレーニングと健康づくりの両方ができる現在の「トレーニングピット」を開設します。

正しい筋力トレーニングを教える一方で、高齢者には体のバランスを整える操体法を指導する教室が話題を呼び、今では小学生から80代まで約140人の会員が汗を流しています。

筋トレを愛する山崎友海也アナウンサーも、小畑さんにトレーニングを見てもらいました。

スクワットに挑戦しますが、なかなかフォームが安定しません。

これを見た小畑さんが「しっかり胸を張って、背中の僧帽筋で背負って背中を丸くしないようにして立ち上がる。もう少し前傾してみて。顔だけ起こす」とアドバイスします。

指摘を受けて再度挑戦してみると、重心が安定しました。

小畑さんの指導を受けている会員にも驚きの変化があったといいます。

70代の会員:
「下肢筋力をつけることが大事だと思ってトレーニングピットに来た。下肢筋力がついたおかげでつまずかなくなったので、転倒予防の効果があると思っている」

70代の会員:
「風邪をひかなくなった。トレーニングピットに来てから風邪ひかない」

トレーニングピット・小畑隆彦さん:
「ボディビルと健康づくりは関係ないと言われるが、ものすごく関係がある。筋肉をつけることによって色々なことが可能になる。リハビリや健康でいたいという人、人生そのものが変わった人もいて、筋トレはとても大事なことだということを目の当たりにしてきた。大館で筋トレの普及と健康づくりを続けていきたい」

ボディビルと出会い50数年。筋トレから健康をつくる活動は、今後さらに広がっていきそうです。

秋田テレビ
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