大阪府吹田市で今月25日、落雷により観覧車が緊急停止。
乗客が最大で9時間閉じ込められたが、関西のほかの観覧車では、どのような対策がとられているのだろうか?緊急取材した。
■運休3日め 落雷で緊急停止した観覧車は再開見えず…
記者リポート(28日):午前11時を過ぎましたが、現在も観覧車は動いていません。
高さ123メートルと“日本一”の高さを誇る「オオサカホイール」。
28日で、運休は3日目となる。
ことの発端はー。
今月25日の夕方、落雷で観覧車が緊急停止。
けが人はいなかったが、乗客およそ20人が閉じ込められ、全員の救出が完了したのは緊急停止からおよそ9時間後だった。
運営会社によると、落雷でシステム障害が発生し、ゴンドラを手動でおろしていたため救出までに時間がかかったという。

■「停電時は非常エンジンに切り替え」 天保山・大観覧車の安全対策は?
ほかの観覧車の安全対策はどうなっているのだろうか。
取材班がやってきたのは大阪・南港のランドマーク・天保山大観覧車。
高さ112.5メートル、観覧車の中から大阪市内を一望することができる。
そしてここでは。
泉陽興業天保山大観覧車営業所・山本隆志所長:今から停電時を想定して非常エンジンを動かして観覧車が動くかを点検します。
普段は電気で動かしているが、停電が起きた時などは軽油で動く「非常エンジン」に切り替えるという。
そして、その非常エンジンが動くかどうか、毎朝、営業前に確認しているのだ。

■こまめに安全訓練も実施
さらに。
泉陽興業天保山大観覧車営業所・山本隆志所長:月に1度、従業員たちと訓練しておりまして。お客様役の従業員が乗って、実際に(電気を)止めて非常エンジンで救出するという訓練をしております。
この非常エンジンを使えば、1周20分ほどで観覧車を回すことができ、乗客を下ろすことが可能に。

■雷情報を確認し、少しの危険でも営業中止
こうした対策のほか、雷が接近しているときには注意報や警報が出ていなくても営業を中止するとのこと。
今回の事故で問われることとなった観覧車の安全対策。
吹田市のオオサカホイールは再開のめどはたっておらず、素早く救助できる仕組み作りを検討する考えだ。
(関西テレビ「newsランナー」2025年11月28日放送)

