健康保険証からマイナ保険証へ、切り替えの期限が12月2日に迫る中、福岡の医療現場がどうなっているのか、現状を取材しました。
福岡市西区にある「やまもとホームクリニック」。
受付にやってきた人たちはマイナンバーカードで手続きをしていました。
駐車場で対応している発熱外来もマイナンバーでの受け付けです。
◆やまもとホームクリニック 山本希治 院長
「患者さんの4割程度がマイナンバー、もしくは資格確認書を提示していただいています。それが今後どこまでスムーズに進むか」
12月2日からこれまでの健康保険証が原則使えなくなるため、マイナンバーカードと紐付けたマイナ保険証への移行が本格化しているんです。
マイナ保険証は、過去の診療データや処方箋を共有できることなどがメリットとされていますが、患者からは不安の声も聞かれます。
◆患者
「情報漏洩などの話も出ていたので心配な面もあるが、『国がやっていることなので信じて使ってみる』という感じ」
◆患者
「資格確認書で診察を受けようと思っています」
Q.マイナ保険証への切り替えは?
「まだしていないんです」
Q.これから切り替える考えは?
「『どうしようかな』とギリギリまで悩んでいるところ。紛失とか、そういった心配があるので」
マイナ保険証を登録していなくても、病院で資格確認書を提示すれば診察を受けることができます。
一方、マイナ保険証に切り替えた場合、専門家は、受診の際に携帯しておくよう注意を呼びかけます。
◆社会保険労務士 村井真子さん
「(マイナ保険証を持っていないと)急に出先で体調不良になってしまった場合、医療費を一時的に全額負担しなくてはいけない可能性が高い。マイナ保険証が完全適用になる12月2日以降は注意が必要」
マイナ保険証をスマートフォンに追加することも可能ですが、まだ医療機関では読み取るための設備が十分に整っていません。
厚生労働省の調査では、利用率が37%にとどまっているマイナ保険証、その切り替えの期限は12月2日に迫っています。