高市首相の台湾有事を巡る発言で急速に冷え込んだ日中関係。

26日夜も行われるサッカーの日中対決を前に、スタジアム周辺には引き続き多くの警備員の姿が目立ち、緊張感が漂っていました。

25日夜、中国・成都市で行われたサッカーの「アジアチャンピオンズリーグエリート」、「サンフレッチェ広島」と現地チーム「成都蓉城」の一戦。

スタジアム周辺では、厳重な警備が敷かれたことで大きな混乱はありませんでした。

そして、26日夜は上海で「ヴィッセル神戸」が現地クラブ「上海申花」と対戦。
キックオフの5時間以上前から厳しい警備態勢が敷かれていました。

現地の日本総領事館は、会場の外で日本代表のユニホームを着用したり、日本国旗を掲げないよう注意を呼びかけています。

また、前日の試合では日本人サポーターはこれまで通り専用バスでの入退場が義務付けられましたが、26日はアウェー専用のゲートから入場するということです。

そうした中、中国政府は先週、自国の航空会社に対し2026年3月末まで日本行きのフライトを減便するよう指示したとアメリカメディアが報じました。

訪日自粛の呼びかけなどの対抗措置と同時に、対日批判も強めている中国政府。

26日午後、中国外務省は定例会見で「中国側の態度は極めて明確である。我々は日本政府に対し、誤った発言を撤回するよう求めます」と主張しました。

一方で、現地を取材すると上海市民の反応は冷静な部分が垣間見えました。

上海チームサポーター:
高市首相が日中についてあまり友好的ではない発言をしたことで、摩擦が起きていますが、それは主に政治的なものだと思います。

上海市民:
スポーツの情熱を感じるべきで、政治的な偏見を持ち込むべきではない。この2つのことは切り離すべきです。スポーツに国境はないと思います。

緊張が続く日中関係。
改善の糸口はまだ見えていません。

フジテレビ
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国際取材部
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