テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「季節外れの黄砂」についてお伝えします。
「季節はずれの使者」の正体は?

この日の冒頭、古山予報士が「季節はずれの使者」としてイラストを紹介しました。季節外れの使者とはいったい・・・?正解は、なんと「黄砂」でした。「黄砂」と聞くと、多くの人が春の霞んだ空を思い浮かべるのではないでしょうか。「黄砂」は、中国大陸内陸部の砂漠地帯で巻き上げられた砂の粒子が、上空の風に乗って日本まで飛来する現象です。
なぜ「季節はずれ」なの?データで見る黄砂のシーズン
では、なぜこの時期の黄砂が「季節はずれ」なのでしょうか。

黄砂が観測された日数の平年値(1991年~2020年の平均)を示したグラフを確認すると、黄砂の観測は3月、4月、5月に集中しており、まさに「春の風物詩」であることがわかります。秋に観測されることは比較的珍しいため、「季節はずれの使者」という表現となりました。

今回、季節外れの「黄砂」となる理由は、「黄砂」の発生源であるゴビ砂漠の雨量が平年よりも少なくなっているためとのことです。そのため、砂が多く舞い上げられて日本にやってくるというわけです。
黄砂分布予想によると、25日は大陸から移動してきた黄砂が西日本を中心に広い範囲を覆う可能性があります。宮崎県内にはお昼前後からかかりはじめて、夜のはじめごろにかけてピークとなる見込みです。
今すぐできる!家庭での黄砂対策
黄砂によって、空がぼんやりと霞んで見えたり、場所によっては車や洗濯物が汚れたりする原因にもなります。黄砂の飛来が予想される場合、どのような対策をすればよいのでしょうか。

マスクの着用:
不要不急の外出を控えるとともに、外出する際はマスクを着用して、細かい砂の粒子を吸い込まないようにしましょう。洗濯物は部屋干しに:
屋外に干すと洗濯物に黄砂が付着してしまうため、部屋干しが安心です。窓を閉める:
室内に黄砂が入り込まないよう、窓はこまめに閉めることを心がけましょう。空気清浄機の活用:
室内の空気をきれいに保つために、空気清浄機を使うのも効果的です。
黄砂は春に多い現象ですが、風の条件などが揃えば、秋や冬にも飛来することがあります。天気予報で「黄砂」という言葉を耳にしたら、ぜひこれらの対策を思い出してみてください。
(テレビ宮崎)
