高市首相は、G20(主要20カ国・地域)の首脳会議が開かれる南アフリカに向け出発しました。
片道21時間の訪問は、ヨーロッパの首脳らとの初会談の場となりますが、中国との対立激化に歯止めをかけられるかも注目されています。
今回の会議は、不確実性が増す世界経済や国際情勢、災害への強靱(きょうじん)性などが主要テーマです。
アメリカのトランプ大統領は欠席しますが、高市首相は滞在中にイギリスやインドの首脳と個別に会談する予定です。
一方、焦点は中国を巡る対応です。
高市首相:
中国につきましては先月末、私と習主席との間で、戦略的互恵関係の包括的推進、大きな方向性を確認しました。こうした考えに一切変わりはありません。
官邸幹部は「対抗措置の打ち合いになれば日本側にはカードが少ない」と危機感を示し、レアアースの輸出停止などへの事態悪化は避けたい考えです。
このため現地で李強首相との接触を模索していて、関係者によりますと、あらゆる機会を生かすため会合に参加する時間の調整も図っています。
ただ、官邸幹部は「この後も中国が何をするか読めず、直前まで状況を見極める」と話していて、日中の神経戦となっています。