11月22日は…いい夫婦の日。昭和レトロの雰囲気が漂う洋菓子店。切り盛りするのは御年89歳と84歳のご夫婦。常連客にこよなく愛される二人に夫婦円満の秘訣を聞いた。
■洋菓子店の夫婦
郡山市郊外の住宅街にたたずむ「エンゼル洋菓子店」。
店主の上泉三郎(かみいずみさぶろう)さんと妻の三枝子(みえこ)さん。結婚から62年、夫婦で店を切り盛りしてきた。
■看板商品は破格の値段
看板商品は白鳥をかたどったクリームたっぷりのスワンシュークリーム。定番のショートケーキなども人気で、値段は180円から280円!もちろんどれも、手づくりだ。初めて来店した人は「いや破格ですよね(笑)こんなに安くていいんですか?」と言うと、三枝子さんは「おいしく召し上がってください」と応える。
食材の高騰で、値上げも考えていると言うが…三郎さんは「もう年だから、あまり本気になってそっちの方(値上げ)ばかり考えるんじゃない。お客様と一緒になって、食べておいしかったね、お互いにハハハハとなれば最高」と話す。
■常連客の憩いの場
店内には喫茶コーナーもあり、常連客の憩いの場になっている。常連客の女性は「(通って)26年、27年です。ずっとマスター(三郎さん)に見守ってもらって」と話す。
手先のトレーニングも兼ねて独学で始めたピアノ。常連客の前で披露することもあるそうだ。そんな夫を支える三枝子さん。今まで夫婦喧嘩の記憶は殆どないという。三枝子さんは「第一に客、第二に店、自己(自分たちのこと)は第三というのがモットーですね」と話す。二人を慕って、店を訪れる人は絶えない。
常連客の女性は「お二人の姿を見て自分の元気をもらいながら、自分と実家の人たちにもご褒美でケーキを買いに」と話す。
■夫婦円満の秘訣は?
二人に夫婦円満の秘訣を聞いてみると…三郎さんは「カッカすると興奮すると体に悪い、いつでもニコニコした雰囲気でね」といい、妻・三枝子さんは「私たちは会話ができますしね。新鮮ですね」と話す。
互いに感謝を忘れず、この店で一日一日を大切に。夫婦の変わらぬ想いだ。