富山県教育委員会は県立高校再編計画の一環として、工業科高校を県東部と西部にそれぞれ1校ずつ配置し、複数キャンパス制を導入する方針を示した。21日に開かれた県の新時代とやまハイスクール構想検討会議で明らかになった。

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工業科は東西に集約、複数キャンパス制を検討

県教育委員会が示した再編案によると、工業科高校については県内の東部と西部にそれぞれ1校ずつ配置する方針。ただし、1つの高校が複数の場所に校舎を持つ「複数キャンパス制」を導入することで、地域の教育環境に配慮する考えを示している。

この複数キャンパス制は、学校としては一つの組織となるものの、複数の場所に校舎を設置して運営する仕組みで、これにより工業科の教育資源を集約しながらも、地理的な分散を維持することが可能になる。

農業科は交通利便性を考慮した移転も検討

農業科については、現在の中央農業高校で志願者数が減少している現状を踏まえた対応策が示された。公共交通機関の利便性が高い他の県立学校などへの移転も視野に入れた検討を進めるとしている。

商業科は富山商業・高岡商業をベースに再構築

商業科については、現在の富山商業高校と高岡商業高校を基盤としながら、その他の学科を併設した学校として再構築する方針が示された。

県教育委員会は11月定例会での議論を踏まえ、来年1月ごろまでに高校再編の「基本方針」を取りまとめたい考えだ。

(富山テレビ放送)

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