不同意わいせつ罪で起訴の元警視 初公判で起訴内容認める

いわゆる”パパ活”で知り合った少女にわいせつな行為をした罪に問われている当時大阪府警の警視だった男の裁判が始まり、男で起訴内容を認めました。
検察側は拘禁刑2年を求刑しました。

大阪府警・生活安全特別捜査隊の警視だった辻本浩嗣被告(54)はことし6月から7月にかけ、大阪府内のカラオケ店の個室で、13歳未満と16歳未満の少女2人に、体を触るなどわいせつな行為をした罪に問われています。

21日の初公判で辻本被告は「自分の欲望に負けて強い刺激を求めて、ばれなければいいと思いやってしまった」と時折、嗚咽しながら話し起訴内容をを認めました。

元警視「マッチングアプリで未成年の方がいて強い刺激を味わってしまった」

そして「被害者、その家族を深く傷つけたことにおわび申し上げたい。本当に申し訳ありません」と頭を下げ、「府民の期待を裏切った。警察や公務員の方々にも多大な迷惑をおかけして深く謝りたい」と謝罪の言葉を口にしました。

検察側は提出した証拠の概要を読み上げ、辻本被告が被害者に「今度は制服で来てほしい」と伝え犯行を繰り返したことや、逮捕された日、よく知る同僚に呼び出された時に「すべて終わったと思った」などど供述していたことを明らにしました。

被告人質問で、検察官から他の未成年の被害者にこれまでなんと言ってきたのかと問われると、「自分の体を大事にしないと いけないよ。将来のことを考えないとと言っていた」と話しましたが、今回の被害者の将来は考えなかったのかと問われると「そういう思いはあったが欲望に負けてしまった」と答えました。

またパパ活を始めたきっかけについて、「最初はマッチングアプリで成人の方と出会っていたが、その中に、後で分かったが、未成年の方がいて、強い刺激を味わってしまってまたそれを味わいたいと思った」と語りました。

保釈されている今はアプリのダウンロードが自分では自由にできないようにスマホを制限付きに変えて、家族からGPSも見えるようにしているということです。

元警視の”先輩OB”が証人に「風紀捜査のスペシャリスト」「もっと責任あるポストをやっていくと思っていた」

さらに、辻本被告と家族ぐるみの付き合いを続けているという大阪府警のOBが証人として出廷。

辻本被告の逮捕について「倒れるくらい衝撃だった」、「風紀捜査のスペシャリストで、 第一人者としてこれからもっと責任あるポストをやっていくと思っていた」と語りました。

その上で「二度とやらないと思うけど、『もしかしたらまたそんなことあるんちゃうんか』と疑ってスマホを見せてくれっていうぐらいに監督していく」と話すと、辻本被告はハンカチで涙をぬぐいました。

裁判は即日結審 検察は拘禁刑2年求刑 弁護側は執行猶予求める

検察側は「SNSのメッセージで被害者と知り合い”パパ活”として現金1万円を渡し犯行に及んでいた」と指摘。

そのうえで、「国民の信頼を失墜させた」などとして拘禁刑2年を求刑しました。

一方弁護側は、被害者と示談が成立し、辻本被告が認知行動療法の治療を受けていることなどから執行猶予付きの判決を求めました。

判決は来月17日に言い渡されます。

関西テレビ
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