玉名市にある地方独立行政法人『くまもと県北病院』から患者の留守番電話に対し、人の名前を揶揄するような音声が残されていたことが分かりました。熊本県は「看過できない問題」として病院を行政指導。病院側は患者家族に謝罪する方針です。
【留守番電話の音声】「オオイマリちゃん?今言われて気付いた。今までぴんと来なくてお~いマリちゃん?お~いお茶じゃなくてオオイマリちゃんのお母さん?お~いマリちゃん?声に出して言ったらお~いマリちゃん?」
これは、18日の午後、玉名市にある『くまもと県北病院』から患者の留守番電話に残された音声です。患者の名前とは一部異なるということですが、まるで人の名前を揶揄するようなおよそ2分間の音声が記録されていたのです。さらにこんな音声も…。
【留守番電話の音声】
「親は分かっていて(名前を)付けたのかな。お~いマリちゃん」
『くまもと県北病院』によりますと、病院の職員がおととい、療養費についての用件で患者に電話をかけたところつながらず、留守番電話に。職員は電話交換手に内線をかけ、「患者に電話したもののつながらなかった旨」を伝えました。
その後、職員と電話交換手との「内線」は切れたものの、保留状態だった患者との「外線電話」が操作ミスで病院の交換手に転送。それに気付かなかった「交換手の音声」が留守番電話に記録されたということです。
電話交換手は病院が委託している業者の職員で、自身の発言が不適切であることを認め、現在は自宅待機となっています。
くまもと県北病院は患者家族に謝罪をする方針で、「医療機関として求められる倫理や姿勢に反するものであり、重く受け止めている」などという文章をホームページに掲載しています。
電話を受けた患者はTKUの取材に、「非常に強い憤りを感じている」とコメント。病院に対し、正式な手順を踏んだ謝罪を求めているとした上で、「同じように心を痛める患者さまが少しでも減ることを切に願っています」と話しています。
一方、熊本県は「看過できない問題である」とし、調査・検証、再発防止策を講じるよう行政指導をしたということです。