「戦後80年」にあわせた企画展が鳥取市で開かれています。
鳥取県から戦地に赴いた兵士が家族にあてた手紙など、戦争の記憶を伝える資料が、戦争の悲惨さと平和の尊さを訴えかけます。
「腕一本なくしてもまだ右腕があるから大丈夫」
戦場の兵士から妻にあてた手紙。
悲惨な状況に陥りながらも心配をかけまいと気丈にふるまう姿が伝わってきます。
鳥取市の県立公文書館で始まった企画展『兵士と家族 戦争に翻弄された人々の記録』。
戦後80年の2025年、公文書館が定期的に開いてきた戦争に関する企画展の締めくくりとして開かれています。
会場には、県内各地から戦地に赴いた兵士が家族にあてた手紙など、遺族から寄贈された資料約210点が前期と後期で入れ替えて展示され、そのほとんどが初公開の貴重な資料です。
出征した夫の「死亡告知書」…終戦から2年後に妻のもとに届きました。
そして、家族にあてた数多くの遺書。
戦争によって家族との普通の暮らしを奪われた無念さがにじみます。
鳥取公文書館・伊藤康さん:
兵士だけが取り上げられることが多いが家族を含めた形で、いかに戦争に翻弄されているか、戦後というのはそれぞれ家族によって違いがあるということを確認してほしい。
この企画展は、鳥取市の県立公文書館で12月24日まで途中展示を入れ替え開かれています。