クマの出没が相次ぎ、人的被害も過去最悪となる中、過去17年間、人的被害が出ていないという北海道・岩見沢市。
そこでクマの捕獲にあたるのは、25年前にクマに襲われ、左目の視力を失ったという原田勝男さん(85)。
今年すでに19頭のクマを捕獲したという原田さんに話を聞いた。
岩手・岩泉町ではライフル銃駆除チーム初出動
雪が降り続く岩手・岩泉町。
18日、住宅街にある柿の木の上には2頭のクマが居座っていた。
現場には、ライフル銃で駆除を担う警察のプロジェクトチームが初めて出動していた。
柿の木にいた2頭のクマは、17日も半日以上にわたって同じ場所に居座っていて、一度は姿を消したものの、18日になり、再び戻ってきた。
現場の近くに学校や住宅があるため、緊急銃猟ができず、 硬着状態が続いていたが18日、ついに警察のライフル部隊が出動した。
13日に、人の生活圏にクマが侵入した際、警察官がライフル銃を使用できるようになって以降、出動は初めてとなったが、日没のため、ライフル銃による駆除は行われなかった。
17年間“人的被害なし”の北海道・岩見沢市を取材
クマの出没が相次ぎ、人的被害も過去最悪となる中、「イット!」は、20年近くクマによる人的被害が出ていない北海道・岩見沢市を取材した。
そこでクマの捕獲にあたるのは、狩猟歴55年の大ベテラン・原田勝男さん(85)。
ーーこれは何の骨ですか?
NPO法人ファーミングサポート北海道・原田勝男さん:
クマ。俺をかじった犯人。
原田さんは25年前、シカ猟の最中にクマに襲われ、左目の視力を失った。
原田さんを襲ったのは、銃で仕留めきれなかった“手負いのクマ”だった。
そんなクマの恐ろしさを知る原田さんだが、パトロールではライフル銃を持たず、「箱わな」を使って地域の安全を守ろうとしていた。
原田さんが、わなを置くのは、人里と森の境界。
NPO法人ファーミングサポート北海道・原田勝男さん:
年間の捕獲する数の一番多い“おり”はこれです。これは特殊なおりです。でかいものを作ったんです。
大きなヒグマが捕まりやすくするため、高さと幅はそれぞれ1.2メートルというビッグサイズの箱わなを設置していた。
さらに奥行きは、3メートル。
餌に誘われて、おりに入ったクマが扉が閉まる間に逃げられないようにするためだという。
NPO法人ファーミングサポート北海道・原田勝男さん:
やっぱり(箱わなを)大きくしなきゃダメ。クマが大きくなってきている。こういうわなっていうものは、非常に安全性が高いし捕獲率も高いんですよ。
原田さんが仕掛けた箱わなでクマが捕獲される瞬間が、映像に残されていた。
箱わなに近づく3頭の親子グマ。

すると親グマが、おりの中に仕掛けられた鹿肉に誘われるように入り口の方へ。
次の瞬間、親グマが大きな箱わなに捕獲された。
しかし最近は、クマが“箱わな”は危険と学習してか、おりの中に入らなくなってきたという。
そこで最終手段として使われるのが…。
NPO法人ファーミングサポート北海道・原田勝男さん:
ハチミツ使います、人間の食べるハチミツ。上等なハチミツ使う。高級になってきている、最近のクマは。
原田さんは2025年、すでに19頭のクマを捕獲していた。
こうしたハンターの活動もあり、岩見沢市では17年間、人的被害が出ていないという。
高い学習能力を持った“スマートベア”も出没しているといわれる中、原田さんは今後の対策についてこう話した。
NPO法人ファーミングサポート北海道・原田勝男さん:
(クマとの)知恵比べ。これでいいってことはない。クマの方が先に進む、人間より先に…。われわれはその先に行かないといけない。
(「イット!」11月18日放送より)
