18日に行われた、安倍元首相銃撃事件を巡る8回目の裁判。
殺人などの罪に問われている山上徹也被告。
前回に続いて母親が出廷し、「私が加害者だと思う」などと証言。
さらに母親は、信仰していた旧統一教会への批判も口にしました。
10月から始まった裁判で、山上被告は事実関係について認めています。
山上被告の母親は前回の裁判で事件について謝罪するとともに、現在も旧統一教会を信仰していると証言。
これまでに、総額1億円を教団に献金していると明かしました。
弁護側はこうした母親の高額献金などが事件の背景にあった、などと主張。
一方、検察側は事件の計画性や強い殺意があったとし、不遇な生い立ちでは量刑を軽減できないとしました。
18日の証人尋問で山上被告の母親は、事件を知った経緯について証言しました。
山上被告の弁護側:
今回の事件が起きたことをどう知ったか?
山上被告の母親:
食事をしている時にニュースで知ったと思う。
山上被告の弁護側:
息子(山上被告)が事件を起こしたと知った時は?
山上被告の母親:
びっくりして信じられないと思った。そんなことはないと思った。
今回の事件が起きた原因について問われると、これまで淡々と答えていた口調が一変し、矢継ぎ早に証言しました。
山上被告の母親:
私が加害者だと思っています。献金を(家族に)黙っていたし、子供たちを置いてほったらかしてやってきたのも事実。
自身を加害者としつつ、旧統一教会を「(旧統一教会に)尽くしたら(長男の病気が)良くなると思ったので、それを利用したのは教会だと思う。貧しくても心が豊かになるようにするのが本当の宗教。私が本来の宗教をはき違えて、ちやほやされることに有頂天になっていました」と批判しました。
山上被告の弁護側:
自分が悪いというのと、教会にも問題があるように思う?
山上被告の母親:
はい。献金を一生懸命やって、教会の役に立つこと(が大事)と思っていました。子供たちに尽くすことが本来のことなのに間違ったことをしていました。真逆なことをしてしまいました。
母親がこうした証言をする中、うつむき加減で母親のほうには目をやらなかった山上被告。
裁判は18日午後4時半現在も続いています。