特集です。
宮崎県で開発された文房具がヨーロッパの国際デザイン賞でグランプリを受賞しました。
宮崎発の文房具が「使いやすく美しい道具」として世界に認められました。
『イチクリップ』。
こちらがヨーロッパの国際デザイン賞BIGSEEでグランプリを受賞した文房具です。
(金丸リポーター)
「こちらのクリップをこのように紙にはさむと簡単にはさめて、もう少し強くしたいと思うときは回転させて強くできる。こちらは強さを調節できるクリップなんです」
このクリップを開発したのは、宮崎市の合同会社フードマークの代表・広本秀一さん(58)です。
Q.今回の賞はどんな賞ですか
(広本秀一さん)
「スロベニアを拠点に、ヨーロッパの建築やインテリアなどプロダクトデザインを表彰するアワードと聞いています」
グランプリを受賞したのはアジア初の快挙です。
UMKでは、3年前に日本のグッドデザイン賞を受賞した際に取材していました。
(広本秀一さん)
「元々輸出をしたいというのがあったので、まさかグランプリを取れるとは思ってなかったですけれども、向こうの審査員から言われたのは『非常にシンプル』で機能性が備わっていることを高く評価しました、とおっしゃってくださいました」
Q.こちらの箱は
「盾です」
「中を見てみますか?」
記念の盾は、なんと電球!驚きのデザインです。
Q.社会情勢が変わってきていてよりモノを作るのが大変になっているのでは
(広本秀一さん)
「物価高やいろいろあると思うし、急激な電子化が進んできてそういった中でも残るものは残るんだなと。海外に行って一番言われたのは、これどこで作っているんだと(海外では)メイドインジャパンのものはクオリティが高いと思っているんで、モノづくりという観点からすると、日本はもっと自信をもって海外へいっていいし、優位性を持っていいんじゃないかと思いました」
フードマークでは、12月に新商品を発売するということで見せていただきました。
(広本秀一さん)
「キーリングになります。ばねの力を使って、片手で簡単に着脱ができる商品です。作っていただけるメーカーさんあってのことなので、モノづくりの大切さを学ばせてもらっています。会社作って10年になります。自分で終わりを決めないで、ずっと夢を持つと元気にもなりますし、いろいろつなげていけるんじゃないかなと思います」
日本のものづくりが世界へ通用することを肌で感じた広本さん。
小さなクリップに大きな夢をのせて、宮崎から世界への挑戦は続きます。
もともと会社は地元の農水産物を乾燥させた商品を販売していて、コロナの時期に売り上げが激減したことからこのクリップが誕生しました。
会社のスローガン「ありそうでなかったものを形にして小さな驚きを提供する」ことを目標に、宮崎から世界へ挑戦していきたいということです。