さきがけ文学賞の授賞式が17日秋田市で行われ、岡山県に住む女性が最高賞の入選に輝きました。
さきがけ文学賞は北秋田市出身の直木賞作家、故・渡辺喜恵子さんと秋田魁新報社が1984年に創設したもので、新人作家の発掘を目的に毎年、授賞式を行っています。
今年は国の内外から287点の応募があり、最高賞の「入選」には、岡山県岡山市の与理原奈那さんが執筆した小説「妄想大辞典」が選ばれました。
この作品は、妄想で辞書を作るのが趣味で、自分の世界にこもりがちな主人公の女性が、アルバイトを始めたことで社会の常識に違和感を覚え、葛藤する様子を描いています。
与理原さんは「10年以上懸けて描いた物語が、評価してもらえてうれしい」と喜びを語っていました。
妄想大辞典は4日から、秋田魁新報の紙面や電子版で連載されています。