水道局が適切な修理業者を教えてくれる?

トイレが壊れた!水道管から水漏れ発生!

こんな緊急事態が起きたら、あなたはどこに連絡するだろうか。

ポストに入っていた広告マグネットの修理業者にしようか、それともネットで検索トップの企業がいいのか…。しかし、よく知らない会社に頼むと高額な請求をされるというウワサも聞いたことがある、などと困ってしまう人も多いだろう。

そんな悩みを解決してくれそうな、参考になるツイートが今、大きな話題となっている。
 

トイレ壊れたら、水道局に連絡すると地元のぼったくらない修理業者さん教えてくれるよ。ついでに、マグネットに書いてある、水のトラブルの時に連絡する例のところは高額請求されますよーって教えてくれた。

manabuuuun a.k.a Saitama(@guiguimanabun)さんによると、トイレのトラブルについて地元の水道局に相談したところ、適正価格で修理をする業者を紹介してくれたというのだ。

この投稿は注目を集め、約13万いいねが付いており(10月15日現在)、多くの人が高い関心をもっていることがうかがえる。

実は昨今、トイレや水漏れだけでなく、鍵の修理や害虫駆除などで駆けつけてくれる「暮らしのレスキューサービス」で、高額な修繕費を請求されるなどのトラブルが増加しているという。これについては、編集部でも過去に紹介した。

(参照記事:トイレが詰まって20万円…「暮らしのレスキュー」トラブル増加で注意喚起

(画像はイメージ)
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たしかに県や市などの「水道」局ならば、住民のあらゆる水道の問題に対応してくれそうだが、実際はどうなのだろう?

例えば、さいたま市水道局の対応はこうだ。

配水管から水道メーターまでの漏水は水道局が修繕を受け付けて費用を負担し、メーターから建物内の給水管などは利用者の負担になるという。

出典:さいたま市
出典:さいたま市

自宅トイレのトラブルならもちろん利用者負担になるのだろうが、水道局はこんな場合に事業者の案内をしてくれるのか? トラブルに巻き込まれないためにはどうすればいいのか?

さいたま市水道局に聞いてみた。
 

修理費トラブルに巻き込まれないポイントは3つ

――Twitterのように水道局に連絡すれば事業者を教えてくれるの?

水道局にご連絡いただければ、本市に登録されている修繕対応事業者をご案内しています。
 

(画像はイメージ)
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さいたま市は平成22年8月から「修繕対応指定給水装置工事事業者の登録制度」を実施しており、水道法で認められた指定工事事業者を登録し利用者の問い合わせに対して優先的に紹介しているという。

また、このリストは市のホームページ上でも公開しており、誰でもいつでも閲覧できるようになっている。


――持ち家・賃貸では対応が違うの?

賃貸の場合、管理会社から関連している修繕業者を手配する場合や、修繕にかかる費用負担などのこともあるので、まずは管理会社への連絡をお願いしています。


――では、高額な修理費トラブルに巻き込まれないためにはどうしたらいい?

1.工事着手前に工事内容・所要時間・見積りについて十分な説明を受けること。
2.工事施工中はできるだけ立会い、不明な点はその場で確認する。
3.追加工事が必要といわれた場合は、その理由と追加費用の見積りを必ず確認する。


ホームページでも明記しておりますが、トラブルを防ぐために以上のことを行っていただくようお願いしています。


――法外な修繕費を払ってしまったらどうすればいい?

水道局として関与致しかねますので、消費生活センターなど相談窓口をご案内します。


Twitterの投稿にあるように、さいたま市の水道局では修繕対応事業者を紹介してもらえるとのことだった。ただ、もしかしたらさいたま市独自の対応かもしれない。

他の地域ではどうなのだろうか? 東京都水道局にも聞いてみた。

東京都水道局にも聞いてみた

――水道局に連絡すれば業者を教えてくれるの?

東京都水道局は、事業者の組合が設けているメンテナンスセンターを紹介しています。23区・多摩区それぞれのメンテナンスセンターが、修理に伺うことができる最寄りの事業者1社をご案内しています

ただ、多摩地区のメンテナンスセンターは土日祝日除く午前8時から午後6時までの受付になっており、それ以外の時間に緊急性を伴う連絡が水道局の「多摩お客さまセンター」にあった場合は、ネットでも公開されている東京都水道局修繕対応登録事業者一覧の中から、お客様の住所に近い業者を案内することがあります。
 

(画像はイメージ)
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話を伺ったさいたま市と東京都では、具体的な対応は違っていたが、どちらも最終的には修理業者を紹介してもらえそうだ。

公的な機関からの紹介となると、やはり安心感がある。ただし、全ての自治体でこのような対応をしているかは分からないので、まずは自分が住む地域の水道局に問い合わせてほしい。

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プライムオンライン編集部
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