濃厚でクリーミーな牛乳ソフトクリームに、甘辛ダレで味付けされたイカめし、そして、焼き立てでジューシーな牛串。
これらに加え、都内の百貨店で開催中の「大北海道展」では、海の幸をふんだんに使った豪華な海鮮弁当が人気です。
こうした期待感の裏で、店側が頭を抱えているのがイクラの高騰です。
おたる蝦夷屋・山本一彦社長:
(Q.イクラの値段)ありえない、半端ない。本当にどこまでいくんだろうって状況。
31日に発表された東京23区の10月の消費者物価指数は、新米価格の高値が続く中、米類が1年前に比べ40%上昇しました。
米の高騰を反映し、外食の寿司は14.5%上昇。
加えて寿司のネタとして人気のイクラが29.3%の上昇となっています。
北海道の海の幸を求めて来場者が列を作っていた「おたる蝦夷屋」では、イクラの仕入れ値が2024年の2倍ほどまで上がっているといいます。
おたる蝦夷屋・山本一彦社長:
例えば1kg1万円で仕入れできたのが1kg1万5000円~2万円という状況。イクラはやっぱり僕らの弁当にはなくてはならないものなので、そこが一番一気に高騰してるのは、すごく僕らもつらい。
イクラだけでなく米や容器も値上がりする中、この店では試行錯誤をしながら価格を維持しているといいます。
おたる蝦夷屋・山本一彦社長:
やっぱりイクラだけは外せないっていうのは現状なので。代用品がなかなかないので、だからイクラの量をちょっと減らすとか、今できる工夫をこれからどうやっていけるのか、じっくり考えなきゃいけないなと。
イクラ高騰の影響は都内の鮮魚店にも及んでいます。
東京・板橋区の「さかなや成吉」では、本マグロやサーモンなどを手ごろな値段で味わえるパック寿司が人気ですが、最近はイクラやウニを入れることができないのだといいます。
さかなや成吉・小倉利幸代表:
お客さんには言われますよね、「イクラないの?」「ウニ食べたいわ」というのはすごく言われます。
店で人気のパック寿司は、14貫入って1500円。
これにイクラとウニを入れると2倍の3000円ほどになってしまうといいます。
さかなや成吉・小倉利幸代表:
なるべくうちは1500円の寿司の盛り合わせを作ってるから、ウニとイクラは今入れられないです。
お客さんも価格には敏感で、「3000円だと悩むかもしれない」「特別なときしか買わないかもしれない」と話します。
そのため、店主も「(価格は)そのままでやっていきたい気持ちがあるので、そのままでやっていきます、うちは値段も中身も」と話します。
店は今後も、寿司ネタの種類を工夫するなどして、パック寿司の価格1500円を維持していきたい考えです。
 
         
         
        