愛媛県今治市の来島海峡付近で、2021年5月に貨物船とケミカル船が衝突し3人が死亡した事故で、国の運輸安全委員会が事故調査報告書を30日に公表しました。双方の過失の結果で事故が生じたと結論づけています。(画像:引き揚げられた貨物船)
この事故では、今治市の来島海峡付近で2021年5月27日深夜、自動車を運搬中の貨物船「白虎」と、酢酸を積んだ外国船籍のケミカル船「ULSAN PIONEER」が衝突し、沈没した貨物船の船長ら乗組員3人が死亡しています。
国の運輸安全委員会はこの事故の調査報告書を公表。報告書によりますと、白虎側はレーダーが示した衝突の危険性の予測を誤って認識し、ケミカル船に意図を伝えないまま舵を左に切った結果2つの船が向き合う形に。このあと事故の直前になって、ケミカル船の航海士が白虎側にお互いに右に舵を切って衝突を避けようと呼びかけたものの、すぐあとに船長の指示でケミカル船が左に舵を切ったため衝突したとしています。
また、ケミカル船は予定よりも速く来島海峡航路に至ったため、航路変更が必要になるなど、双方の過失の結果事故が生じたと考えられると結論づけました。
この事故を巡っては、「白虎」の二等航海士だった男(48)が業務上過失致死傷などの罪で有罪判決が確定した一方、ケミカル船側は松山地検が2度に渡って不起訴にしています。
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