29日もクマの出没が相次ぎ、小学校やこども園の付近でも目撃された。
秋の行楽シーズン、観光地では“ある対策”に乗り出している。

野球部の室内練習場に侵入

まるで“忍者”のように壁を伝って上る“クマ”。

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29日にクマが出没したのは、山形市の高校の敷地内だった。

「バケモン…バケモン…えっ」
「ガチ ガチ ヤバい…ヤバい… 」

クマが出没したのは、生徒たちが登校する午前7時半頃。

校内をゆうゆうと歩いて野球部の室内練習場に侵入すると、器用にネットをよじ登っていた。

その後、河川敷に移動した“クマ”。やぶの中に逃げ込み、行方が分からなくなった。

地元の猟友会:
ドローンを飛ばす予定だけど、花火をあれだけ上げても全然動かないから、どこかに移動したのでは。

登校中の生徒たちは、学校が用意したマイクロバス3台で移動。さらに、屋外でのすべての授業が中止に追い込まれました。

同じ山形県の南陽市にある小学校に設置された防犯カメラには、玄関の窓ガラスに体当たりするクマが写っていた。

窓ガラスは粉々に割れ、無残な姿に…。

赤湯小学校・須貝賢志 教頭:
校舎内にクマが現れたのは、この校舎ができてからありませんでしたので、非常に驚いている。

クマの出没で、小学校のほか近くの中学校が臨時休校となった。

“緊急銃猟”で2頭のクマを駆除

“こども園”のすぐ近くでクマが潜んでいたのは、福井・勝山市。

FTB・吉田圭吾アナウンサー:
場所は、奥に見えるこども園のすぐ隣の敷地。今もクマが潜んでいると見て、厳戒態勢が続いています。

屋上には、銃を持った地元猟友会のメンバーが集まっていた。

そして、ひとりが手で耳をふさいだ次の瞬間…

(銃声)

FTB・吉田圭吾アナウンサー:
今、発砲音が響き渡りました。4発…5発。

市の判断で、市街地での発砲を許可する“緊急銃猟”に踏み切った。

10発以上の銃声が鳴り響き、2頭のクマが駆除された。

さらに、福島・金山町では、29日あさ7時頃に散歩をしていた70代の男性がクマに襲われ、顔や手などにケガをした。

クマ被害は東北地方だけではない。

広島市の住宅の裏山では、木登りをするクマが目撃されていた。

そして29日…

TSS・辰巳麗アナウンサー:
クマが好むとされている柿の木が多く植わっている近くで、クマが捕獲されたということです。

住民が仕掛けた捕獲用のおりに、クマ1頭が捕獲されているのが発見。

住民:
牙をむいてむかってきた。やっと安心できるかな。子グマだったらまだ怖いなという感じ。

天敵・オオカミのおしっこを…

相次ぐクマの出没。
秋の行楽シーズンを迎える観光地では、どのような“クマ対策”しているのか?

向かったのは埼玉・飯能市のキャンプ場。
快適で過ごしやすい時期のため、週末から始まる3連休も予約で埋まっているという。

キャンプ場で宿泊客が持っていたものは…。

宿泊客:
クマの撃退スプレーを貸していただいて。使わなくてよかったです。

このキャンプ場では、安心して宿泊してもらおうと無料でクマ撃退用スプレーを貸し出していた。

さらに、キャンプ場の山に近い場所にはこんなものが仕掛けてあった。

喜多川キャンピングベース・合田忠功支配人:
オオカミのおしっこですね。クマや獣には効くのかな。

クマが近づかないように、天敵であるオオカミの尿…その名も“ウルフピー”を施設内20カ所に設置していた。

喜多川キャンピングベース・合田忠功支配人:
お客様への注意喚起を徹底してやっていきたいと思っており、少しでも安心してお越しいただければありがたい。
(「イット!」10月29日放送より)