「日本一危険な国宝」とも呼ばれる「投入堂」がある鳥取県三朝町の三徳山で、国宝への登山道をボランティアで整備する「山護運動」があり、鳥取城北高校の生徒も“助っ人”として参加しました。
三朝町の三徳山三佛寺の境内で土のうを作っているのは、鳥取城北高校の生徒たち。
生徒からは「重い!」という声が漏れてきます。
1つ約0.8キロの土のうを4つから5つ背負い、向かうのは「日本一危険な国宝」と呼ばれる「投入堂」です。
参道は風雨にさらされ、参拝者が足を踏み入れるため、所々が崩れるなどしていて、地元の人たちがボランティアで「山護運動」という補修活動を定期的に行っています。
この日は、鳥取城北高校スポーツ科の2年生約70人が、授業の一環で参加。
全長約1キロ、高低差が200メートルもある道中は、木の根や岩につかまって登る難所が多く、過酷そのもの。
ほとんどが運動部に所属し、力自慢の生徒たちですが…さすがに悪戦苦闘です。
今回整備した場所は全部で4カ所で、補修するポイントに到着した生徒たちは、土のうを自然の土に還るシュロ袋に詰め、参道に設置していきました。
生徒:
ちょっときついですね。でも楽しいから全然、気付いたら上まで来ました。
生徒:
鳥取の中でも国宝はここだけだし、そういうのはしっかり守っていきたい。登っていく上で、自分たちがやっていることを今までやって来た人たちがいると考えたらやれてよかった。
日本遺産三徳山 三朝温泉を守る会・谷川篤志事務局長:
若い世代の皆さんが、三徳山について学んで守っていくという考えを持っていただけるのが良いのかなと思う。
生徒たちは「山護運動」を通じて地域の宝を知るとともに、体力向上にもつなげたようでした。