女性が不安そうに見つめているのは遠くの海。
ジャマイカ南西部に現地時間28日の正午ごろ、最強クラスのハリケーンが上陸しました。
白波を立て、荒れる海。
屋根がなくなってしまっている建物もありました。
5段階のうち、最も危険度が高いカテゴリー5の勢力で上陸した最強クラスのハリケーン「メリッサ」。
上陸から約3時間後にカテゴリー4に弱まったものの、非常に強い勢力を保ち、各地に大きな被害をもたらしました。
ジャマイカの北部の沿岸部に位置するモンテゴ・ベイの住宅では、暴風によりバルコニーの柵が外れ、屋根も破壊されていました。
現地の住民が撮影した動画には、建物の屋根が吹き飛び、室内に雨が入り込んでしまった様子が映っています。
アメリカのハリケーンセンターによると、上陸時には最大で秒速82メートルの風が吹きました。
これだけの規模のハリケーンが、ジャマイカを直撃するのは初めてのこと。
現地では50万人以上が停電に見舞われ、約1万5000人が避難したということです。
被害は隣国ハイチにも及び、大雨によって街中が浸水。
ハイチやドミニカ共和国では、洪水や土砂崩れが発生する恐れがあり今後、孤立するエリアが出る危険性があるとされています。
ハリケーンが迫っているキューバでは、木々が左右に大きく揺れ、激しい横殴りの雨が降り続けています。
住民らは被害を最小限に食い止めようと、入り口をふさぐなどしていました。
住民の中には、大量の荷物を安全な場所へ運び、集団で避難する人たちもいました。
これまでに少なくとも7人が死亡するなど、大きな被害が出ているハリケーン「メリッサ」。
アメリカのハリケーンセンターによると、キューバに接近するにつれ勢力を強めていて、非常に危険な大型ハリケーンとしてキューバ東部に今後、上陸するとみられています。