長野県佐久市のレストランで調理された食事を食べた10歳未満から70代以上の男女14人が下痢や嘔吐などの症状を訴え、保健所が調べたところ、ノロウイルスによる食中毒と断定しました。全員快方に向かっているということです。

佐久保健所によりますと、佐久市内のレストランで10月17日から19日までに調理、提供された食事を食べた18人のうち10歳未満から70代以上の14人が下痢、嘔吐、倦怠感などの症状を訴えました。

県環境保全研究所が検査したところ、患者と調理従事者の便からノロウイルスが検出されました。また、患者の症状や医師の診断などから、保健所はこのレストランで調理、提供された食事を原因とする食中毒と断定したということです。

保健所はこのレストランに10月25日から27日までの3日間を営業停止を命じました。

なお、患者は全員快方に向かっているということです。

【患者へ提供されたメニュー】
信州サーモンのムース、スモークチキン、牛肉の煮込み、ズッキーニのスープ、
サーロインステーキ、ご飯、レアチーズケーキ など

■ノロウイルス食中毒の特徴

【ノロウイルスによる食中毒とは】(長野県より)

〈特徴〉
ノロウイルスによる食中毒は、主にノロウイルスに感染したヒトを介してウイルスに汚染された食品や、ノロウイルスが蓄積した二枚貝を「生」や「加熱不足」で食べることによって起こります。

また、このウイルスの感染力は非常に強く、食品を介さなくてもヒトからヒトへ容易に感染します。

■ノロウイルス食中毒の症状

〈症状〉
1~2日の潜伏期間を経た後、下痢、嘔吐、吐き気、発熱などを起こします。かぜとよく似た症状がみられる場合もあります。通常は発症してから1~2日で症状は治まりますが、小さなお子さんやお年寄りは脱水症状を起こす可能性がありますので、おかしいなと思ったら早めに医療機関を受診してください。


■ノロウイルス食中毒の予防方法

〈予防方法〉
・外から帰った時、トイレの後、調理の前、食事の前には、石けんで手を十分に洗いましょう。

・トイレに入る際は、衣服を汚さないように上着を脱ぐか、袖口をまくりましょう。

・加熱して調理する料理は、中心部まで十分に加熱しましょう。

・まな板、包丁、ふきんなどはよく洗い、熱湯や塩素系漂白剤で殺菌して使いましょう。

・下痢、嘔吐、腹痛、発熱などの症状がある時は、調理に従事しないようにしましょう。

・患者の嘔吐物などを処理する時は、マスクを着用し、使い捨ての手袋を使って片付けた後、塩素剤で消毒を行い、汚染が広がらないよう十分に注意しましょう。

・発症者の便には多量のウイルスが含まれますが、症状が治まった後もしばらくの間はウイルスが排出されますので注意しましょう。

長野放送
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