24日午前、秋田県東成瀬村で男女4人がクマに襲われ、30代の男性1人が死亡しました。周辺ではクマ1頭が駆除されましたが、4人を襲ったクマかどうかは分かっていません。
クマによる人身被害があったのは東成瀬村田子内の寺の近くで、24日午前11時過ぎ「クマに襲われている人がいる」と消防に通報がありました。
襲われたのは30~70代までの男女4人で、頭や顔などにけがをしました。
消防などによりますと、このうち意識不明だった30代の男性1人の死亡が確認されました。ほか3人の詳しいけがの状況は分かっていません。
周辺でまき割り中にクマと遭遇した男性は「クマがいたなと思って、車に帰ってクラクションを鳴らしたが、クマが突っかかってきた。立ち上がってクルクル回っていた」と話していました。
この男性にけがはありませんでしたが、クマに車のライトを壊されました。
男性は「怖いと思った。ガラスが割られると思った」と恐怖の瞬間を振り返りました。
現場の近くには、クマが食べたのか、荒らされた野菜が残されていたほか、生々しい血の痕もありました。
周辺では午後1時過ぎにクマ1頭が駆除されました。体長は1メートルほどで、親離れしたばかりの子グマとみられています。
現場は東成瀬村役場から西に200メートルほど離れた地点で、村の教育委員会は、役場のそばにある東成瀬小学校に、児童全員をスクールバスで下校させるよう指示しました。
県内で2025年にクマに襲われてけがをした人は46人で、亡くなったのは2人となりました。
一方、20日朝にJR湯沢駅近くの住宅に入り込んだクマは、依然住宅内にとどまっていて、住民の生活に影響が出ています。