ドジャースとブルージェイズで争われるMLBのワールドシリーズが24日(日本時間25日)、ブルージェイズの本拠地カナダ・トロントで開幕する。イット!では両チームの先発投手を比較、分析した。
大谷いざ“因縁の”トロントへ
ワールドシリーズの開幕まであと2日となった現地時間22日、ドジャースのメンバーが敵地へ向け出発した。
三宅正治キャスター:
大谷選手は“因縁の”トロントへ。今度はちゃんと飛行機に乗りました。
ドジャースの公式SNSで公開されたのは、ロスから飛行機で出発する大谷翔平選手(31)だ。
白いTシャツ姿でタラップを上がると、撮影スタッフとグータッチ。ドジャースの選手たちは、リラックスした表情でワールドシリーズ第一戦の舞台へと向かった。
第2戦での先発が予定されている山本由伸投手(27)は「調子はどう?」という撮影スタッフの問いかけに「いいよ。そっちは?」と笑顔で返していた。
新守護神の佐々木朗希投手(23)も、笑顔でグータッチをかわしていた。
チーム打率メジャートップ2割6分5厘
ワールドシリーズの相手は、トロント・ブルージェイズ。
メジャー30球団の中で唯一、カナダに本拠地を置くチームだ。
アメリカンリーグ東地区の強豪で、あのヤンキースなどを抑え、32年ぶりのワールドシリーズ進出を決めた。
レギュラーシーズンのチーム打率が、メジャートップの2割6分5厘と強打を誇り、打線の中心はゲレーロJr.。
2021年にエンゼルス時代の大谷を抑え、ホームラン王にも輝いたスラッガーだ。
さらに、左膝のけがで離脱していた、打率リーグ2位のボー・ビジェットが復帰する可能性もあり、怖い打線だ。
投手陣では通算221勝のレジェンド、マックス・シャーザーが立ちはだかる。
三宅正治キャスター:
リーグ優勝決定シリーズでは、走者を背負った場面でシュナイダー監督がマウンドへ行くんですが、シャーザー投手は鬼の形相で、烈火の如く降板に反対。「俺が投げる」と監督を追い返して、続投し、見事その後のピンチを切り抜けてみせたという、熱い男なんです。
この時のことをシュナイダー監督は「正直、殺されるかと思いました」と笑って会見で語っていました。くせ者ぞろいのブルージェイズ、ドジャースは、要注意ですよ。
ドジャースPS防御率1.40
ドジャースとブルージェイズの先発投手陣を、ポストシーズンの成績で比較、分析していく。
ドジャース(大谷、山本、スネル、グラスノー)とブルージェイズ(ガウスマン、シャーザー、ビーバー、イェサベージ)の、ポストシーズンの先発4選手の奪三振数を見ると、ドジャースの奪三振数は81個、ブルージェイスは54個。
こちらはドジャースが圧倒している。

続いて防御率では、ドジャースが1.40なのに対し、ブルージェイスは3.42と大きな差ができている。ポストシーズン、ドジャースの先発陣は素晴らしい成績だ。
ただ、ワールドシリーズまで駒を進めたチームであり、ブルージェイズの先発陣もすごい。
その年に最も活躍したピッチャーに送られるサイヤング賞の獲得数だが、ドジャースの2回に対し、ブルージェイズは4回。
ドジャースがスネルの2回に対し、ブルージェイズはシャーザーが3回取っており、さらにビーバーが1回獲得しているのだ。
ブルージェイズの先発4投手いずれも右腕
ドジャースにはもうひとつ、いいニュースがある。
三宅正治キャスター:
ブルージェイズの先発4投手は、いずれも右投手。大谷選手が左投手に苦戦気味というふうにお伝えしてきましたよね。大谷選手になると左が出てくる、左ばかりをぶつけてくるっていうのがありましたが、全員、右ということで。
イット!MLB取材キャスターの鈴木優さんに聞くと「これまでの戦いよりは、大谷選手にとって楽になる。敬遠も増えるんじゃないか」と予想していた。
三宅正治キャスター:
勝負してくれない可能性はありえますけど、後にはベッツも控えていますから。打線のことを「線」と考えるといいことだと思うし、やっぱり左投手がいないっていうのは大きいですよね。
(「イット!」 10月23日放送より)
