「枕崎市の歩道にスイカができている」
そんな一本の電話がKTSに寄せられました。
コンクリートの隙間から生えてきたど根性スイカ!なぜこんなところに?
現地を取材しました。
中西沙綾記者
「こちらの道路脇に緑の植物があります。そしてここにありました、大きなスイカです」
枕崎市桜木町の歩道の一角に現れたど根性スイカ!
9月下旬に住民の永江ツヨ子さん(77)が見つけました。
ど根性スイカを見つけた永江ツヨ子さん
「ここにちょこっと出てて。『スイカの葉っぱだよね』と言って」
この場所で50年にわたってさつま揚げ店を営む永江さん夫妻。
スイカの芽が出たのは、そのお店のコンクリートの隙間です。
夫・永江久幸さん
「ここにスイカを食べて種を流したかな。わからん」
永江ツヨ子さん
「びっくりしてみんなで『こんなところにスイカが!』と言って」
実ったスイカは1か月でぐんぐん成長し、今では約16センチに。
しかも、一玉ではなく、周りには小さなスイカが1,2,3。
あわせて4玉のスイカが育っています。
夫・久幸さん
Q.この木の板は?
「私がしたんですよ。こっちに出てこないように」
葉が歩道に伸びないよう木の板を置き、茅を敷いてスイカを優しく守る永江さん。
近所の人も興味津々で集まってきます。
近所の人
「すごい。珍しいです」
「いいことがあるかもよ今年は」
このど根性スイカについて、スイカやメロンの品種改良を専門に行う萩原農場の野村毅さんは。
萩原農場技術開発部・野村毅さん
「人間なのか野生生物なのか分かりませんが、何かしらそこに(種が)運ばれたというのは間違いない」
「果実が4つくらいなっているということは、養分が潤沢にたまたまあった場所だと思う」
種が落ちたこの場所はもともと養分が多くあり、さらに2025年は気温が高い日が長く続いたこともあって、季節外れのスイカが実ったと考えられるそうです。
永江ツヨ子さん
「(一番大きい)これは食べられるかもね」
偶然が重なって育っている枕崎のど根性スイカ。
永江さん夫妻は、カラスなどからスイカを守りながら11月初め頃に収穫して食べてみたいと話していました。