宮崎県宮崎市のみやざき臨海公園でサメが目撃されています。
マリンスポーツはもちろん散歩コースとしても人気の市民憩いの場に現れたサメの正体とは…。
こちらは10月、宮崎市のみやざき臨海公園で撮影された映像です。
典型的な流線形のフォルムをした1メートほどのサメ。
悠々と泳いでいます。
ひれの先には黒い模様も確認できます。
この動画を撮影した伊藤和孝さんに話を聞いてみると…
（動画を撮影した伊藤和孝さん）
「毎朝犬の散歩に来ていて、海を眺めていたら最初大きいボラかなと思ったんですけどサメでした。ほぼ毎日のように見ています。干潮時には結構水深も浅いのでこんなところにサメがいるのかとびっくりしました。ちょっと回れば海水浴場なので、大きくなるサメなのか、あのままなのか分からないので怖いですよね」
サメは1年ほど前から頻繁に目撃されていたといいます。
伊藤さんが目撃した現場に一緒に行ってみました。
（サメ現れず…）
日を改めてもう一度行ってみると…
（サメ現れず…）
この時はその姿を撮影することはできませんでしたが、目撃されたサメが一体どんなサメなのか、大阪にある世界最大級の水族館・海遊館の北谷佳万さんに動画を見てもらいました。
（海遊館魚類担当飼育員 北谷佳万さん）
「メジロザメの仲間であるのは間違いないと思うんですけど、メジロザメの仲間というのはすごく似ていて、種によっては脊椎骨の数を比較しないと分からないぐらい（判別が）難しい時もあるような種なので…」
動画を見ただけでは「メジロザメの仲間」としか断定はできないということですが、珍しい種類のサメによく似ていると言います。
（海遊館魚類担当飼育員 北谷佳万さん）
「写真を見て雰囲気はかなり似通っているなという気はしたんですけど、ただツマグロは本来はかなり南の海域に生息していると言われているので（宮崎で）見られたとしたらかなり珍しい話だと思います」
メジロザメの一種、ツマグロ。
最大で2ｍほどにまで成長し、主に太平洋やインド洋のサンゴ礁に生息しているサメです。
しかし、サンゴ礁の減少やフカヒレ目的の乱獲などで生息数が減少し、現在はジャイアントパンダやコツメカワウソなどと同じ絶滅危惧種の「危急種」に指定されている貴重なサメです。
今回、宮崎で目撃されたサメがツマグロかどうか特定はできませんでしたが、メジロザメの仲間は波打ち際まで入ってくることもあるため、見かけた場合には速やかにその場を離れることが大切だということです。
（海遊館魚類担当飼育員 北谷佳万さん）
「バチャバチャと音を立てたりすると餌になる魚の音と勘違いする可能性もありますし、人間から近づいて捕まえたりするようなことはやめた方が良いと思います」
