自民党の地方誘客・オーバーツーリズム対策プロジェクトチーム(PT)は23日、訪日外国人観光客の地方誘客や、観光客の過剰な集中により問題が生じるオーバーツーリズム対策の財源として、国際観光旅客税、いわゆる「出国税」の引き上げを求める緊急提言の原案をまとめた。
「出国税」は、現在、出国時に1000円を徴収しているが、アメリカでは約3500円などとなっていて、国際水準より安いとされている。
PTは、自動車産業に次ぐ第2の成長産業である「観光」を持続的に発展させるには、外国人観光客を地方に呼び込むための対応、地域の実情に応じたきめ細かいオーバーツーリズム対策などが必要だとして、今後さらに党内で調整した上で、安定的な財源として出国税の引き上げを緊急提言する方針。
今回、出国税の引き上げ幅については議題にならなかった。今後、年末の税制改正要望で検討される見通し。
出国税は日本人にも課税されることから、出席者は引き上げた場合の使途について、「納税者の理解が得られ、先進的で費用対効果が高い施策に充当するなど、適正に透明性を確保してやるべきだ」と述べた。