クマの目撃や被害が相次いでいることを受け、宮城県は10月23日、県内に出していた「クマ出没警報」の期間を11月30日まで延長すると発表した。警報期間は7月29日から10月31日までだったが、今回が3度目の延長となる。

県によると、10月1日から22日までに寄せられた目撃情報は513件にのぼり、これまでで最多だった2023年11月の月間344件を大きく上回っている。今年度の累計は1401件で、過去最多だった2002年度の1642件に迫る勢いだ。

県内では、人身事故や死亡事案も発生しており、警戒レベルが一段と高まっている。
知事は同日、次のような緊急声明を発表した。
「県内では依然としてクマに遭遇しやすい状況が続いており、今後も予断を許さない。クマが餌を求めて行動範囲を広げており、まさにかつてない緊急事態。人身被害防止に向けた集中的な情報発信を行う」

県では住民に対し、以下の点に特に注意するよう呼びかけている。
1. 目撃情報に注意
2. 河川敷やヤブなど見通しの悪い場所に注意
3. 入山や山菜採り時のリスクに注意
4. クマの餌となる果樹やゴミの管理を徹底
5. 鈴の携帯や単独行動の回避など基本的な対策の継続

仙台放送
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