ファンの熱量から生まれる新商品の開発と、ブランド構築の現場に迫りました。
新商品をいち早く体験できるイベントを取材すると、なぜか来場者に並々ならぬ熱量が。
生成AI時代だからこそ、企業の成長に必要な“組織”と“人”の垣根を超えた新たな関係とは。
都内で行われていた「Commune Marche in Summer」と題したイベント。
お菓子の定番からコスメブランドまで、16もの企業や地方自治体が出展しました。
実はこの企業らには、ある共通点が。
それは、ファンコミュニティーを持っているという点です。
普段はオンラインコミュニティーを活用しながら、時にリアルな場でファンミーティングも行い“共創”アイテムを発表するなど、信頼を育んでいました。
そんな中、今回、初めて合同イベントを開催。
それぞれのファンが訪れ、新たな“好き”との出合いの場となっていたのです。
カルビー マーケティング本部・冨本奈津美さん:
(ファンコミュニティー参加者は)“好き”だけでなく、それを“誰かに伝えたい”方が多い。(商品を)知り、食べていただいたら「これはおいしい」と思ってもらえる自信はある。ファンになっていただき、商品を一緒に作ったりできるといい。
ヤガイ(“おやつカルパス”を製造)・福田治洋執行役員:
比較的感度の高い方が来られる。いろんなお話を聞きたいと思い、出展した。ファンと一緒に何か体験として作っていけないかなと。そこをより絆として強くしていくことにより、ブランド価値をあげていきたい。
この日、隣接する施設で日用雑貨品メーカーによるファンミーティングに参加していた人たちも、イベントでは別の企業のブースを回っている姿が。
“熱量”を持ったファンと共にブランドを築く企業。
そこには、最新テクノロジーでは拾いきれない情報、そして価値があるといいます。
コミューン・高田優哉CEO:
形式的な正解はAIが教えてくれる。人はやっぱり人に影響される。実際の態度変容とか行動変容・後押しは人にしかできない。だからこそ、コミュニティーの場で正解がない中で、お客さまの力を生かすコミュニティーがより重要度が増していく。
日本が直面する人口減少時代、消費者も作り手側も限られた市場の中、ファンとの“つながり”や“声”が、企業やブランドの“信頼”へと変わり、成長につながることが期待されています。
コミューン・高田優哉CEO:
我々は信頼起点経営の実現というものを目指してまして、企業からすると、お客さまに頑張って向き合うと信頼が得られる。そういった思いがないと成立しませんし、お客さまの視点からいっても、企業に対してちゃんと期待できる。そういった信頼があるから、初めて経済活動につながっていく。双方向性をより高めるという点は今のこの時代、非常に重要。