10月31日に開幕する春の高校バレー岩手県大会の注目校・女子の合同チーム大船渡・大船渡東は、中学時代の親友で、再び同じチームでプレーすることになった2人の選手が軸となり、上位をねらっています。
合同チーム大船渡・大船渡東は、大船渡高校の9人、そして大船渡東高校の4人が毎日ともに汗を流し、力を磨いています。
2024年から一つになったこのチームは、合同チームとしては2025年初めて地区予選を突破し、春高バレー県大会への出場を決めました。
その原動力となったのは、攻守の軸を担う2人の2年生です。
まずは大船渡高校に在籍する及川絢音主将です。
ブロックでの貢献が求められるミドルブロッカーとして、ほぼ全てのスパイクに対応し続け、諦めずボールに食らいつく献身的なプレーは、2つの高校の選手を束ねる大きな力となっています。
大船渡2年 及川絢音主将
「強みはブロックでワンタッチを取ること。どんなに高い位置から打たれても、触ったり止めたりするブロックをしたい」
そして、大船渡東高校に在籍するアウトサイドヒッターの佐藤乃音選手です。
チーム一の跳躍力を生かし、相手コートにパワフルなスパイクを叩き込むポイントゲッターです。
大船渡東2年 佐藤乃音選手
「チームが(勢いに)乗っているときも下がっているときも、自分のスパイクで勢いに乗せられたらと思っている」
実はこの2人、住田町立世田米中学校の同級生で、バレー部のチームメートとして中総体の東北大会に出場した戦友でした。
大船渡2年 及川絢音主将
「学校が違うので、お互いの学校できょう起きたこととかを話している」
実は高校では当初、及川主将は茶道部に、佐藤選手は弓道部に所属していましたが、2024年に助っ人として合同チームに加わったことをきっかけに、正式にバレー部へ入部しました。
2人が再び同じコートに立ったことで、チームの戦力は大幅に底上げされました。
Q:佐藤選手について
大船渡2年 及川絢音主将
「頼れるエース。2年生が2人しかいないけど、相談するとアドバイスをくれる存在」
Q:及川主将について
大船渡東2年 佐藤乃音選手
「ブロックで強いスパイクでも、触ってくれるので、すごく心強い」
そして、この合同チームには1人だけ3年生がいます。
リベロで大船渡東高校の、原ゆいら選手です。年長者として、及川主将からも頼られる存在です。
大船渡2年 及川絢音主将
「アドバイスをくれるところが頼りになる」
大船渡東3年 原ゆいら選手
「ありがたい。そんなことを言ってくれて」
合同チームを組む前は人数が少なく、実戦的な練習から遠ざかっていたという原選手。
苦しい時期を経験しましたが、2025年は両校合わせて10人の1年生が入り、体育館がにぎやかになりました。
声を掛け合う場面が増え、チームワークの高まりが感じられる練習は、原選手にとってかけがえのない時間になっています。
大船渡東3年 原ゆいら選手
「仲もみんな良く人数も多いので、練習で6対6をできるうれしさを、改めて感じることができた」
最上級生として、リベロとして、最後の大会に向けて気合いを高めています。
大船渡東3年 原ゆいら選手
「強いボールでもセッターが上げやすい位置に上げて、攻撃につなげられるようにしたい」
練習を重ねるごとに、実力と結束力に磨きをかける大船渡・大船渡東の合同チーム。市内に2つだけの高校が力を結集し、県の上位をねらっています。