町の至る所で見つかる猫。
多くの野良猫が生息し、「猫の島」として知られる国・キプロスでは現在、国の人口約100万人とほぼ同数にまで猫が急増し、深刻な問題になっています。
キプロスは地中海の東部に浮かぶ小さな島国。
面積は四国の半分ほどです。
国内では、美と豊穣の女神アフロディーテが誕生したという伝説が伝わる「ペトラ・トゥ・ロミウ海岸」など、古代の歴史と美しい自然が共存。
1980年には、南西部にあるパフォスの「古代遺跡群」が世界遺産に登録されました。
AP通信によりますと、キプロスでは猫の不妊手術を年間10万ユーロ、日本円で約1760万円の予算で約2000件実施。
しかし、急増する猫の対応には不十分だといいます。
そこでキプロス政府は、10月4日の「世界動物の日」に新たな対応策を発表。
猫の不妊手術の予算をこれまでの3倍の年間30万ユーロ、日本円で約5300万円に引き上げるとしました。
キプロスでは観光業が経済の大きな柱で、島の猫は、毎年訪れる何百万人もの観光客にとって大きな魅力の1つとなっています。
一方で、猫の個体数が増えすぎると生態系に深刻な影響を及ぼす可能性があり、早急な対応が求められています。