機内の収納棚から上がる赤い炎。
乗客からは悲鳴が上がっています。
18日、中国・杭州から韓国・ソウルのインチョン空港に向かっていた中国国際航空の旅客機内で火災が発生。
火元は収納棚の手荷物でした。
火災の原因は、モバイルバッテリーに使われている「リチウムイオン電池」。
乗客が機内に持ち込んだものでした。
乗客の協力により火は消し止められ、けが人はいませんでしたが、目的地に到着する前に上海の空港に緊急着陸する事態となりました。
当時の状況についてSNSでは「突然、目の前の荷物棚が『パン!』と音を立てて燃えた。機内全体が煙で染まっていました」とありました。
中国ではモバイルバッテリーによる火災が相次いでおり、国内線では中国独自の安全基準マークがないものは機内への持ち込みが禁止されています。
一方、国際線での規制はありません。
2025年1月には、韓国でもモバイルバッテリーが原因とみられる火災で航空機が炎上しました。
さらに10月9日には、日本でも飛行中の全日空機内で煙が発生。
離陸直後、乗客が持ち込んだモバイルバッテリーから煙が出ました。
外部からの衝撃や劣化で発火や発煙の恐れがあるモバイルバッテリー。
日本では2025年7月から機内への持ち込み規制を強化。
預け入れ荷物に入れることは以前から禁止されていましたが、手荷物の場合でも座席の上にある収納棚に入れることもできなくなりました。
機内では手元で保管し、充電する際は常に状態が確認できる場所で行うよう求めています。
全日空機内での発煙は座席下の手荷物からだったため、すぐに気づいた乗客が水をかけ消火しました。
けが人もなく、その後、乗務員が安全を確認して運航を続けたということです。
大惨事につながりかねないモバイルバッテリー火災。
今一度、乗客一人ひとりの適切な管理が求められます。