次の総理大臣の座を巡る戦いが、まもなく決着を迎えます。
自民党の高市総裁と日本維新の会・吉村代表が、20日午後6時から党首会談に臨みます。
国会内を穏やかな笑みを浮かべて歩く、自民党の高市総裁。
鈴木幹事長とともに、参議院の議長にあいさつしました。
その高市総裁に20日朝、日本維新の会・吉村代表から一本の電話が。
日本維新の会・吉村代表:
しっかり昨晩考えて、今日の朝私から高市総裁に電話して、「連立合意致します。共に日本を前に進めていきましょう」という話をしました。最終的に夕方6時の段階で、高市総裁と私自身がその中身を最終確認して、連立政権樹立をさせたいと思っています。
高市総裁と吉村代表はまもなく党首会談に臨み、連立の合意書に正式に署名する見通しです。
自民と維新の合意により、21日、高市首相が誕生する公算が一層、大きくなりました。
一方、大阪府知事と二刀流の吉村氏は午後、大阪府議会に出席。
同じころ、国会では維新の藤田共同代表が笑顔を見せました。
連立入り目前の維新は、午後2時から党所属の議員を集めた両院議員総会を開催。
出席者には笑顔が目立っていました。
維新は先週、自民党との連立協議で、「副首都構想」「社会保障改革」「国会議員定数の1割削減」など、12項目の実現を求めました。
会合を終えた藤田氏は説明の冒頭、「明日の首相指名選挙において、1回目から自民党総裁である高市早苗さんのお名前を書かせていただくということで決裁をいたしました」と説明。
また、議員定数の削減については、21日から始まる臨時国会で、衆議院議員の1割削減を明記すること。
さらに、食料品の消費税を2年間ゼロにすることも、新たに協議体を設置することで折り合いました。
一方、連立の絶対条件とした議員定数の削減について、他の野党からは…。
国民民主党・玉木代表:
なぜか分からないけど、最終的に最大の課題が議員定数削減になっている。一番やらなければいけないのは物価高騰対策じゃないですか、皆さん。
吉村代表は19日夜、削減の対象について「比例代表で176も定数があるんですよ。その比例代表で、どんどん“ゾンビ議員”が復活している。それをずっと何もしないというのは僕は違うと思う」と、比例復活した議員を“ゾンビ議員”と呼び、比例代表の定数から50人を削減する考えを示しました。
この方針に、連立から離脱する公明党が猛反発。
公明党・斉藤代表:
50議席を削減するなら、小選挙区30、比例区20を削減するということが妥当。選挙制度という民主主義の根幹を特定の政党間だけで決めるのは極めて乱暴。
まもなく始まる自民と維新の党首会談。
21日召集の臨時国会では、自民と維新の連立政権と、初の女性総理が誕生する公算がより大きくなっていますが、高市政権の全体像はいまだ見えず、20日夜から動きが慌ただしくなります。