まもなく自民と維新が連立政権の合意書に署名するという見通しですが、維新は今回、閣外協力という形になる予定です。

では、なぜ維新は大臣のポストに就かないのかというところ見ていきます。

まず政権の枠組みにはいろいろあり、「閣内協力」「閣外協力」とありますが、維新の場合は連立は組むものの当面の間閣僚は出さずに首相指名選挙や法案に賛成する「閣外協力」という形をとる見通しです。

宮司愛海キャスター:
連立しながら閣外協力するという枠組みというのは、過去にあったんでしょうか。

スペシャルキャスター・岩田明子さん:
過去、閣外協力とまではいかなくても岸田政権、石破政権の時に、国民民主党の矢田さんが首相補佐官になるということはありましたので、こういう人事は過去にもあったということです。
今回も交渉の中で「大臣を出しましょう」「じゃあ、この人を出しましょうか」というところまで、一度は俎上(そじょう)に上がったりもしたんですが、急にそこまで閣僚ポストを出してしまうと、そんなに大きくない政党ですから、人も回らなくなるというところやまだ実践を積んでいないということもあるので、まずステップバイステップでいったほうがいいのではないかというところで落ち着いた形ですね。

そして、閣外協力について、吉村代表は19日に「ポストにはこだわっていない」「政策を実現することが目的で内閣に入らなくても連立はあり得る」と発言をしています。

ただ、維新の内部からは「閣内に入ると逆に交渉しづらくなるんじゃないか」「リスクがあるんじゃないか」という声も上がっています。

青井実キャスター:
リスクというのはどういうところが考えられますか?

スペシャルキャスター・岩田明子さん:
結局、今回の合意文書の中でまだ継続協議になっている部分もあり、維新側からすると一丁目一番地の問題。議員定数削減の問題とか、そういったところで交渉が難航したりした時に、閣内に人が入ってしまうとにっちもさっちもいかなくなるということでしょうね。

宮司愛海キャスター:
ただ、一方である自民党の中堅議員はこういった形をとることに対して、「「何かで行き詰まったら離脱できるようにしているのでは」と言っている人もいるんですが、こういった狙いは実際あるんですか?

スペシャルキャスター・岩田明子さん:
実際そういう見られ方をしても仕方がない部分があるかもしれませんが、吉村さんはそういったところについては、自分たちは責任をしっかり持つんだということを何度も強調しています。
協議が何でもかんでもすぐに一致にいかないというのは、双方分かっていることですので、議論は続けていくということですね。

青井実キャスター:
大臣を出さない一方で、遠藤国対委員長を首相補佐官として起用する案が浮上しているというのは、どう見ますか?

スペシャルキャスター・岩田明子さん:
遠藤さんは非常に自民党だけでなく他の党、それから他の業界にも非常にいろんな人脈がある方で、多岐にわたる活動をされている方ですから、非常に潤滑油になると期待されています。