穏やかな表情を見せながら報道陣の前に現れた、静岡・伊東市の田久保真紀市長。
19日に行われた市議会議員選挙の開票結果を受け、10月中に失職する見通しとなりました。
伊東市・田久保眞紀市長:
(Q.市議選の総括としては負けた?)勝った負けたという表現よりは、市政が前に進むためにいい機会になった。
田久保市長の学歴詐称問題に端を発し、議会を解散したことに伴い行われた、市議会議員選挙。
伊東市は、この選挙の経費として6300万円の予算を計上していました。
そして、19日に行われた投開票の結果、田久保市長を支持する新人がわずか1人だけ当選。
残りの当選者19人中18人は不信任決議案に賛成した前職で、初当選となったもう1人も、市長不支持を表明している状況です。
この選挙結果に対し、有権者からは、「税金を使ってやる意味があったかなというのは感じる。本当はもうちょっと新しい風が吹いてもよかった」「何も変わってないですもんね、結局は。現職の人が結局またやって、何も変わってない…」といった意見が。
田久保市長は今回の市議選について、「今回、今まで政治に関わって来なかった方や興味がなかった方、それから選挙やったことない方が手を挙げていただいた。それと共に投票率が上がった。このことは非常にうれしく思っていますし、私も意味のある選挙であったと思っております」と評価を口にしました。
そして、失職となった場合の対応について問われると、「そこに関しましては、私が出たいというよりも、もう一度私に挑戦してもらいたいと思っていただけるかどうかが大事。皆さんの声を聞きながら考えていきたいと思っています」と答えました。
10月中に開かれる市議会の臨時会で再び不信任決議案が提出される見通しで、田久保市長の失職は避けられない状況です。
前回は3000万円程度の経費がかかった市長選。
今回の市議会選と次の市長選を合わせると、1億円程度の税金が使われることになります。
街の人は「また選挙ですか、税金使って。(Q.合計1億円)そのお金で道路とか観光事業が良くなればよかったんですけどね…。まあしょうがないですよね。一度は市民が選んだ市長ですから」と話していました。