スペインの博物館で環境活動団体に所属する女性2人が、コロンブスのアメリカ大陸到達を描いた絵画に赤いペンキを投げつけ身柄を拘束された。2人は「先住民による賠償請求を支持するための抗議」と主張している。
コロンブス到達記念日に抗議行動
12日、博物館に飾られた船の模型のすぐそばにある大きな絵画に、2人の女が赤いペンキを投げつけた。

映像には慌てて駆け寄った警備員が足を滑らせ、転倒しながらも2人の行動を阻止しようとする様子も記録されていた。

現場は、スペイン・マドリードにある海軍博物館だ。ペンキをかけられた絵画は、コロンブスを題材として1892年に制作された作品だ。
その歴史的な絵画に12日、スペインの環境活動団体に所属する女2人が真っ赤な塗料を投げつけた。

10月12日は、1492年にコロンブスがアメリカ大陸に到達したことを祝う記念日だ。
一方で、先住民の視点では「侵略や虐殺の始まりの日」として捉えられている。

今回の行為について、女2人の所属団体は「先住民による賠償請求を支持するための抗議活動だ」と主張している。
サグラダ・ファミリアも“標的”に
この団体は、8月にもバルセロナにある世界遺産サグラダ・ファミリアを標的に行動を起こしていた。
メンバーの女2人が大規模な森林火災への政府の対応が不十分だったと訴え、サグラダ・ファミリアに塗料を散布し逮捕された。

この団体はほかにも、大型ヨットの破壊や空港の封鎖など過激な活動を繰り返していて、スペインの捜査当局は「組織的な犯罪集団」と位置付けている。
今回、コロンブスの絵画にペンキを投げつけた女2人は警察に逮捕され、3日間拘束されたという。

(「イット!」10月17日放送より)
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